2022年GW、6日間のツーリングで関西一周を達成。ライダーなら一度は走りたい、絶景ロードをたくさん巡りました。そんな一生忘れられない感動の連続を、デジタル一眼で撮影した高精細な写真とともにレポート。モデルルートとしてツーリング企画に役立ててくださいね。
旅の2日目は、世界ジオパークの一つに認定されている「山陰海岸ジオパーク」を走ります。
絶景の海岸美と奇岩が連続する、素晴らしいシーサイドツーリングを楽しみます。とれたて日本海の幸、絶品海鮮グルメも満喫。
それでは、関西を周遊する絶景ツーリング紀行のはじまりです。
(前回 Day1のレポート)
久美浜湾を周遊
京丹後市内のホテルを出発し、国道178号を西に進みながら、久美浜湾を目指します。
30分ぐらい走ると、大きな湖が見えて到着。
久美浜湾は、周囲28㎞の湖。砂州を挟んで、日本海と隔てられた潟湖です。
早朝で交通量も少ないので、30分ぐらいかけてぐるりと周遊してみました。特にこれといったものはなかったですが、かぶと山展望台から眺める夕日が絶景なようですね。
カキの養殖が行われていて、「久美浜かき」が有名らしい。
久美浜湾の西側は、兵庫県との県境。少し進めば、温泉地で有名な城崎温泉があります。
兵庫県道11号に入り、海岸沿いを走りはじめます。
山陰海岸シーサイドツーリング①(久美浜~居組)
本日のメインルート「山陰海岸ジオパーク」とは、ユネスコ世界ジオパークの一つに認定されている、東西約120kmの広大なエリアを指します。
具体的な場所は下図のとおり。
見どころは特に海岸沿いに集中しているので、今日は日本海沿いをひたすら東西に走っていきますよ。
「但馬漁火ライン」は絶景連続の海岸ロード
ちなみに、兵庫県の日本海沿いに延びるルートは、「但馬漁火ライン」と呼ばれていて、海岸美が連続する人気のツーリングルートです。
こんな感じの絶景がところどころで見られますよ。
GW連休なので荷物満載のバイクが多いですね。
「但馬御火浦」を展望(国指定天然記念物)
但馬漁火ラインの見どころのひとつが、国指定の天然記念物となっている「但馬御火浦(たじまみほのうら)」。
日本海の形成を記録する地層や岩石が見られる、貴重なサイトとのこと。
シンプルに海がとてもきれいですね。
海に浮かぶ三尾大島(写真奥)には、無数に発達した柱状節理が見られます。
「穴見海岸」で奇岩奇勝を楽しむ
さらに西に進むと、「穴見海岸」があります。
道沿いに展望スペースが整備されていて、駐車可能です。バイクを停めて、奇岩奇勝をゆっくりと眺めます。
海上に突き出た岩石の形が面白い。
さらに、西へと進みます。
「居組海岸」の絶景を一望
旧道の峠付近から見下ろす、「居組海岸」の眺め。
ヘアピンが連続するワインディングを走りながら、入り組んだ構造がおもしろい海岸風景を楽しめます。
空も海も青くて美しい。
しばらくの間、展望台からぼーっと景色を眺めてました…
心がほっとして、のんびり楽しめる絶景。
せっかくなので、海岸まで行ってみましょう。子どもたちが水遊びしています。
遠目でもわかる海水の透明感と、白い砂浜。本当にきれいな場所ですね。
遠浅の海で、透明度が高いみたい。
海沿いの道はさらに続きます。
兵庫-鳥取の県境に到達
ここまで海岸沿いを走ってきましたが、気づけばもう鳥取県。
少し進んだところには、東浜海水浴場があります。
こちらも白浜の海で、広い砂浜のロングビーチ。
ちょっと離れたところで撮影。
このまま西に行けば、鳥取砂丘などもあります。しかし、今回は関西一周をテーマにしているので、一旦ここで引き返します。
もと来た道を戻りながら、先ほど訪れなかったスポットに立ち寄っていきましょう。
山陰海岸ジオパーク館で学ぶ
やって来たのは、山陰海岸ジオパーク館。ジオパークに関する展示や資料が充実していて、いろいろ学べます。
立体模型や岩石標本もあって面白い。
山陰海岸について学習したところで、お腹が空いてきたので昼食タイムとしましょう。
昼食:これぞ海の幸!イチバン旨い海鮮丼を食べる
日本海側に来たからには、やっぱり海鮮料理が食べたい!
こう思い、海鮮丼が食べられるお店を探して入店。
注文したのは、税込1,980円の海鮮丼。
ご覧のとおり、まるで芸術品のような海鮮丼。ネタに海鮮丼のタレがしっかりと絡み合っていて、とても美味しいです。
浜坂の名物「ホタルイカ」が散りばめられていて、地元食材をふんだんに使っているのがわかります。
30年以上の人生の中で、過去一で断トツに旨い海鮮丼だった。
山陰海岸シーサイドツーリング②(浜坂~経ヶ岬)
お腹も満たされたところで、日本海沿いを走るシーサイドツーリングの再開です。
秘境「余部埼灯台」から日本海を一望
やって来たのは、伊笹岬にある余部埼灯台(あまるべさきとうだい)。
断崖絶壁の上にぽつりと立っていて、全国で最も高い場所(標高284m)にある灯台とのこと。
こんな感じで、断崖が続く海岸線を一望できて、素晴らしい景色を楽しめます。
また、ここに至るまでの道がまた特別で、「落ちたら即死は間違いなし!」といった崖の上の狭い道を行くことになります。
スピードは出ないけど、スリルと爽快感は満点。
端午の節句の風物詩「鯉のぼり」
ところで、居組海岸で地元の人から耳より情報を入手したのを思い出しました。
あっちで鯉のぼりがたくさん出てるよ
よし、気になるから行ってみよう。
ということで、それっぽい場所を探して見つけました。
端午の節句らしい、素敵な光景。
どうやらマップ上には登録されてないようで、正確な場所も覚えてませんが、「余部埼灯台」の近くにありました。
鯉のぼりバックで愛車を1枚。こういうショットはなかなか貴重。
写真では見切れてますが、本当にたくさんの鯉があげられていました。全部で50匹以上はいたと思います。
そして、但馬漁火ラインを往復する形で、丹後半島に向けて走ります。
目指すは、日本三景のひとつ「天橋立」。
鳴砂の浜で有名な「琴引浜」(国指定天然記念物)
続いてやって来たのは、「琴引浜」。
砂浜を歩くと、砂に含まれる石英の摩擦で「キュッキュッ」と音がする、鳴砂の浜として有名です。
国の天然記念物に指定されている名勝。
もう随分と日が傾いてきました。この調子だと、天橋立への到着が日没までに間に合わなそう…
素晴らしい夕日を眺めるサンセットツー
暮れかかる日を横目に、丹後半島の海岸沿いを東へと進んでいきます。
海沿いに立ち並ぶ木造の家々を、夕日が照らします。世界が、だんだんとオレンジ色になってきました。
やっぱり日本海に沈む夕日は格別に美しい…
逆光で浮かび上がる木々のシルエットと、水田に反射する景色が素晴らしいですね。
リフレクション(反射)は美味しいシャッターチャンス。
夕日が本当にきれいだったので、天橋立は諦めて、ただぼーっとサンセットを楽しむことにしました。
日本海と夕日をバックに愛車を撮影。
まんまるな夕日が、いよいよ沈みます。
世界がきれいに赤く染まりました。1日のおわりを感じる、最高の瞬間ですね。
日本は海に囲まれた島国。海沿いならどこでも、こんな素敵な景色が見られるんだから、この国に生まれてよかったなあとしみじみ思います。
これだから、ツーリングはやめられない。
島国の夕日は美しい。
2日目の走行距離: 454km
つづく