東京から1時間で天狗さんに会いに行く!
山の神として古くから日本で親しまれてきた天狗。今回は、そんな天狗にスポットライトを当て、天狗伝説が残る「大雄山最乗寺」ツーリング情報を、数々の絶景写真とともにレポートします。
開創以来600年の歴史をもつ古刹は霊気に満ち満ちていて、交通安全祈願にぴったりのパワースポット。関東圏のライダーにおすすめしたいツーリングスポットです。
本堂までの参道脇に生い茂るのは、樹齢400~500年の巨大な杉の老木。森林パワーを全身で感じながら、鬱蒼とした杉並木の中を駆け抜けよう。
実際に行ってみたら想像以上にスゴイところだったので、ぜひ最後までこのレポートを読んでみてくださいね。
大雄山最乗寺ツーリングの基本情報
まずは、大雄山最乗寺の基本情報を紹介しておきますね。
開創以来600年の歴史をもつ関東の霊場
大雄山最乗寺(だいゆうざんさいじょうじ)は、開創以来600年の歴史をもつ関東の霊場として知られる古刹です。神奈川県南足柄市にあるこのお寺は、128ヘクタール(東京ドーム約27個分)の広大な敷地面積を誇ります。
最乗寺には天狗伝説が残る
山々を守護し、人々から畏れ敬われて来た天狗。最乗寺は天狗伝説が残るお寺として知られていて、境内には様々な天狗像や天狗にちなんだ下駄があります。
最乗寺に残されている天狗伝説とは、以下のようなものです。
了庵慧明禅師の弟子だった道了尊者は、師匠の了庵慧明禅師が最乗寺を建立することを聞いて、近江の三井寺から天狗の姿になって飛んできて、神通力を使って谷を埋めたり、岩を持ち上げて砕いたりして寺の建設を手伝いました。そして了庵慧明禅師が75歳でこの世を去ると、寺を永久に護るために天狗の姿に化身して舞い上がり、山中深くに飛び去ったといわれ、以来、寺の守護神として祀られています。
最乗寺 公式WEBサイトから
天狗様は、最乗寺の守護神のようですね。
大雄山最乗寺ツーリングの見どころ
ここからは、広大な敷地を歩き回って実際に感じた、最乗寺の見どころを紹介していきます。
一眼カメラで撮影した写真もたくさんアップしているので、実際の現地の雰囲気を感じられますよ。
鬱蒼とした森の中で霊気を感じよう
広大な敷地は、一言でいうとまさに「鬱蒼とした森」。木々が生い茂っていて太陽光が十分に入ってこないので、日陰には苔がむしています。
並木道では木漏れ日がさしこみ、爽やかな感じがします。今回訪れたのは2021年4月初頭。森が緑葉し、季節の花が咲く新緑の季節です。
冬が明け、新たな命が芽吹く春。大いなる自然の力を感じました。
推定樹齢400~500年の杉並木
もう一つの見どころは巨大な杉並木。
木漏れ日の中をバイクで走るのが最高に気持ちいい。本堂までの道は、2車線で道幅も十分あって走りやすいですよ。
森の中を駆け抜けていく途中、こんな気持ちのいいS字カーブもあります。
参道入口から本堂までの道は短めですが、神聖な空気が満ち満ちていて雰囲気たっぷりです。
森林の空気を全身で感じながら、本堂までノンストップで一気に駆け上がりましょう。
天狗像がいっぱい!
天狗伝説が残るだけあって、いたるところで天狗像が見られます。上の写真は大天狗像。山伏姿の、いわゆる鼻の長い天狗ですね。
お次は小天狗(烏天狗)。インド神話に出てくる巨鳥「カルラ」がモデルだと言われます。
こうして見ると、くちばしがあって確かに鳥のようですね。この二つの像は、結界門の両隣に並んで立っています。
こうして並べて見てみると、天狗にも複数の種類があることにはっと気づきました。僕の場合、天狗というと鼻の長い大天狗をいつもイメージしていました。
あなたの天狗イメージは、どっちですか?
天狗といえば高下駄を履いている姿を思い浮かべます。下の写真の下駄は、世界一の大きさという巨大下駄。総重量はなんと3.8トン!もあるそうです。
ここ最乗寺では、たくさんの下駄が奉納されています。なんでも、下駄は左右一対そろって役割をなすところから夫婦和合の信仰がうまれ、奉納者が後を絶たないそうです。
30余棟の堂塔
広大な敷地の各所には、30余棟の堂塔が建てられています。
広大な境内の敷地を歩き回り、たくさんの階段を上るのは正直大変ですが、それだけの価値が十分にあります。
結界門をくぐり、右手の77段の石段を登るといよいよ御真殿が見えてきます。
足柄地域随一のパワースポットで、交通安全を祈願していきましょう。
もちろん僕も、事故無く安全にツーリングできるようにしっかり祈願してきましたよ。
大雄山最乗寺ツーリングのアクセス情報
最後に、今回紹介した大雄山最乗寺のアクセス情報を紹介しますよ。
地図(マップ)情報
最乗寺の地図(マップ)情報は以下のとおりです。住所は「〒250-0127 神奈川県南足柄市大雄町」。最寄りのICは東名高速「大井松田IC」です。
東名高速「東京IC」から最乗寺まではちょうど1時間。都内からたった1時間で、こんなに素敵なパワースポットに行けるとは嬉しいですね。
行き方とルート
最乗寺への行き方とルートを紹介します。
まずは県道723号沿いの道了尊仁王門を目指しましょう。東名高速「大井松田IC」から仁王門までは約15分の距離。
道了尊仁王門から最乗寺本堂までは、2.5kmの距離で約5分です。県道723号を進んでいると、道了尊仁王門が見えてきます。そこからは1本道なので迷うことはないでしょう。
仁王門を超えて長いストレートを抜けてしばらく走ると途中、茶屋や土産物店がある開けた場所に出ます。ここは駐車場ではありません。そのまま本堂までバイクで行けるので、さらに進みましょう。
駐車場は250台分のスペースがあり、駐車スペースの心配は無用。もし混雑していて満車でも、バイクなら簡単にスペースを見つけることができるでしょうね。
バイクで行ける周辺ツーリングスポット
大雄山最乗寺周辺のツーリングスポットも紹介しておきますね。近くの観光名所なので、ぜひ一緒に訪れておきたいおすすめスポットですよ。
清左衛門地獄池
「平成の名水百選」に選出されている名水スポット。最乗寺からすぐ近くにあり、距離にして約3.5km、10分足らずでアクセス可能です。
豊富な湧水量を誇る「清左衛門地獄池」の湧水は主に工業用水として利用されていて、この水源を利用して富士フイルムは創業しました。
なぜ「地獄池」なのか、その名前の由来は必見ですよ。ぜひチェックしてみてください。
道の駅足柄・金太郎のふるさと
2020年6月にオープンしたばかりの新しい道の駅は、足柄エリアでいま最もアツイ場所と言えます。
食事処・買い物・観光と3拍子揃った道の駅は、他と比較してもかなり充実した施設です。足柄ツーリングの休憩で必ず立ち寄りたいスポットですよ。
大雄山最乗寺からは約5kmの距離にあり、およそ9分でアクセス可能です。
小田原城址公園
難攻不落の城「小田原城」を中心に整備された小田原城址公園。有名観光地なので、立派な桜がたくさんあって、春は花見の名所としてにぎわいます。
お花見ツーリングのスポットとしておすすめしたいですね。特に、マスツーで仲間同士取る記念写真は思い出に残ります。
最乗寺からは約13.5kmの距離にあり、30分足らずでアクセス可能です。
はこね金太郎ライン
2021年4月に開通したばかりの新道「はこね金太郎ライン」。SNSで話題沸騰中で、ツーリング・ドライブ好きに注目されているスポットです。
以下の記事では、僕の実走レビューも紹介していますよ。行ってみたいけど迷ってる人は、これを見ればすべて解決します。最寄りの東名高速「南足柄スマート」ICから約25分でアクセス可能です。
まとめ
以上、今回は大雄山最乗寺への参拝ツーリング情報を紹介してきました。東京都内からたったの1時間で行けるパワースポットで、確かな力を感じた今回の探訪。
自然たっぷりな最乗寺では、四季折々の花々や木々の美しさを感じることができます。新緑の春もおすすめですが、紅葉の時期も素晴らしいと思います。
ちなみに、新緑の季節に春もみじが見られたのも嬉しい驚きでした。
知っているようで知らない天狗のこと。かつては身近な存在だったのかもしれませんが、現代の都市社会で生きる僕たちには遠い伝説上の存在のように思えます。
しかし、自然が残る深い森の中にある最乗寺では、天狗さんが確かに息づいているように感じました。この神聖な空気を、あなたもぜひ味わってみてくださいね。