バイクの慣らし運転が終わったらやるべきこと5つと失敗パターン3選を紹介

バイクの慣らし運転が終わったらやるべきこと5つと失敗パターン3選【必見】

慣らし運転が終わったけど、次は何すればいいの? アクセルはもう全開まで開けていい? なんか不安だから本当に終わったかチェックしたい!

こんなお悩みを解決します。

慣らし運転が終わったら、必ずやるべきことが5つあります。これをしないと、それまでの努力が全部ムダになってしまうかもしれません。

また、典型的な失敗パターンを3つ紹介します。愛車の寿命を縮めることにならないよう、チェックしてみてくださいね。

ふるけん
ふるけん

この記事を書いている僕は、2019年夏に新車でバイク(MT-07)を買って慣らし運転を行いました。実際に、本記事で紹介する慣らし後の手順を守って、エンジン性能を100%引き出せるベストな車両に仕上げました! 2021年春時点で総走行距離3万キロを超えましたが、何のトラブルもありません

簡単に読めるので、エンジン性能を100%引き出したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

バイクの慣らし運転が終わったといつ判断できる?

バイクの慣らし運転が終わったといつ判断できる?

ひとつ、質問させてください。

慣らし運転が終わったと、本当に自信と根拠を持って言えますか?

1,000km走ったから終わったよ!
1か月経ったから終わったよ!

なんて声が聞こえてきそうですが、

それ、もしかしたら間違っているかもしれません。

なぜなら、慣らし運転を終えるには、以下の2つの条件を満たす必要があるからです。

  • 条件①:走行距離1,000キロ到達または納車日から1か月経過
  • 条件②:慣らしの正しい手順と注意点を守って条件①を達成した

詳しくは、これからお伝えしますね。

条件①:走行距離1000キロ到達または納車日から1か月経過

慣らし運転を終えるための条件①は、(1)走行距離1,000キロに到達するか、(2)納車日から1か月経ったかを満たすことです。

多くの人が、1か月の間に走行距離1,000キロ程度は走るはずです。新車のうちは、とにかくバイクに乗るだけで楽しいですからね。ここでは、(1)を前提に話を進めますね。

条件①を達成するのはそこまで難しくありません。しかし、ただ1,000キロ走っただけではダメなのです。

大事なのは、1,000キロをどう走ったかなのです。

具体的には、以下でその方法を紹介しますね。

条件②:慣らしの正しい手順と注意点を守って条件①を達成した

慣らし運転を終えるための条件②は、正しい手順と注意点を守って条件①を満たすことです。

つまり、慣らし運転の正しい手順と注意点をよく守り、1,000キロ走ったかどうかということです。

その正しい手順とは、以下の3つです。

  • 手順①:「急」のつく運転を避ける
  • 手順②:指定回転数以下で走行する
  • 手順③:不要な空ぶかしはしない

そして注意点とは、以下の4つです。

  • 注意①:じっくりと時間をかけること
  • 注意②:極端な短距離走行は避ける
  • 注意③:各ギアをまんべんなく使うこと
  • 注意④:回転数を段階的に変化させる

上記の正しい手順と注意点は、以下の関連記事で詳しく解説しています。まだ慣らし運転が完全に終わっていない人は、チェックしてみてくださいね。

「2日で1,000キロ走る」など、よほど極端な走り方をしていなければ、この条件②も普通にクリアできると思います。

もし完璧でなくても、この後で出てくる5つのやるべきことをしっかり守れば大丈夫なので、安心してくださいね。

少し前置きが長くなりましたが、まずは慣らし運転が終わったどうかの前提について確認しました。

次から、本題に入っていきますね。

バイクの慣らし運転が終わったらやるべきこと5つ

バイクの慣らし運転が終わったらやるべきこと4つ

いよいよ、慣らし運転が終わったらやるべきことについて解説していきます。

  • その①:エンジンオイルを交換する
  • その②:ディーラーに初回点検を依頼する
  • その③:段階的に回転数を上げていく
  • その④:高回転域まで回してみる
  • その⑤:車体の汚れをキレイにする

その①:エンジンオイルを交換する

まずは、エンジンオイルを交換しましょう。

慣らし運転中は、エンジンの各部がまだなじんでいないので、金属同士がこすれ合って、たくさん金属粉が出ます。だから、初回のオイル交換では、エンジンオイルが真っ黒になっているはずです

真っ黒なエンジンオイル

こんな感じですね。通常、エンジンオイルの交換周期は約3000キロですが、初回だけは別です。遅くとも1,000キロ走ったら、とにかくオイル交換

ふるけん
ふるけん

金属粉だらけの汚れたオイルで走り続けると、愛車の大切なエンジンに傷をつけてしまうことになりますので、気を付けてくださいね。

その②:ディーラーに初回点検を依頼する

ディーラーで初回点検を受けましょう

あえて①と②を分けましたが、実際は、ほとんどのケースでこの二つが同時にされることになると思います。新車購入後の初回点検があるからですね。

新車を買うと、1,000キロ到達時または1か月経過時に、初回の車両点検を受けることになっています。この際に、オイル交換もあわせてやってくれるので、事実上①と②はセットですね。

ちなみに、初回点検では、各部のねじがゆるんでいないか、各オイルがもれていないか、チェーンのたわみ量が適切かなど、様々なことをチェックします。

ヤマハ メンテナンスノート

上の画像は参考ですが、僕のメンテナンスノートの記録です。いろいろ点検してもらったことが確認できます。

ふるけん
ふるけん

初回点検自体は、無料で受けられる場合がほとんどですので、さぼらずにちゃんと受けるようにしてくださいね。もちろん、交換したエンジンオイルの料金は実費でかかりますけど…

その③:段階的に回転数を上げていく

①と②が終わったら、段階的にエンジン回転数を上げていきます。

いきなり全開走行しない、ということですね。慣らし運転中は、レッドゾーンの半分程度の回転数に抑えながら走ってきたと思います。その先は、もちろんこのような制限はありません。

しかし、いきなり全開までもっていくのではなく、段階的に負荷を上げていくようにしてください

具体的には、走行距離100キロごとに回転数を6割、7割、8割・・・と上げていくようなイメージです。

仮に、慣らし中は5割=5,000回転で走っていたなら、1,100キロまでは6,000回転、1,200キロまでは7,000回転・・・という感じです。

ふるけん
ふるけん

僕は、この段階をちゃんと踏んだことで、エンジン性能を100%引き出せるベストな状態に仕上げましたよ。

その④:高回転域まで回してみる

その③まで終えていよいよ、高回転まで回してみるタイミングです。

これまでじっくりと慣らしを重ねてきた人にとっては、至福のひと時と言えるイベントですよね。あなたの愛車の可能性を信じて、思い切って高回転域まで回してみましょう。

ただ、大型バイクなどでやるとかなりスピードが出てしまうので、交通違反にならないよう場所は選んでくださいね。

それから、高回転域を長時間使い続けると、エンジンに高負荷がかかるので、避けたほうがいいです。

ふるけん
ふるけん

いくら高回転まで回してよいからといっても、レッドゾーンに入れるのは絶対に避けてくださいね。エンジンの寿命を縮めてしまいますよ。

その⑤:車体の汚れをキレイにする

最後にもう一つ、車体の汚れチェックと掃除も忘れてはいけません。慣らし運転が終わる頃には、ホイールなど車体の各部の汚れが気になってくるはずです。

しかし、まだわざわざ洗車場に行くほどの汚れではないかもしれません。そこで、次の「フクピカ」のような洗車シートを使って、愛車をキレイに拭いてあげましょう

バイク・クルマ専用の特殊なシートで、大切な新車を傷つけないようになっています。ツーリング先でのちょっとした汚れなんかも、これ1枚でサッとふき取れるので便利ですよ。

SOFT99 フクピカ 12枚入り 水なし洗車ワックス
いつでもどこでもサッと拭くだけ。特殊なシート素材を使っているので車体を傷つけず、ボディ・ガラス・金属面までこれ一つで、水無し洗車とWAXができます。1枚でバイク全体の汚れをふき取れますよ。

ふるけん
ふるけん

ツーリング先で愛車の写真を撮る時に、汚れが写ってしまったら台無しです…。せっかくの新車ですから、いつでもキレイな状態にしておきたいですよね。

以上が、慣らし運転が終わったらやるべき5つのことでした。

バイクの慣らし運転が終わった後の失敗パターン3選

バイクの慣らし運転が終わった後の失敗パターン3選

次に、慣らし後のよくありがちな失敗パターンも紹介します。

  • 失敗①:いきなり全開走行してしまう
  • 失敗②:2回目オイル交換をしないで長距離走ってしまう
  • 失敗③:心配し過ぎて運転方法を変えられない

その①:いきなり全開走行してしまう

失敗その①は、いきなり全開でレッドゾーンまで回してしまう走りです。
なぜ失敗かというと、実は、オイル交換後も第2段階の慣らし運転が続いている状態だからです。

以下の関連記事で確認できますが、ヤマハYZF-R1は、オイル交換後段階的に回転数を上げていくように推奨されています。

これは、取扱説明書の中でメーカーが公式に言っていることです。

ふるけん
ふるけん

あまり神経質になり過ぎる必要はありませんが、先ほど紹介したように、徐々に回転数を上げて負荷を高めていくようにしてくださいね。

その②:2回目オイル交換をしないで長距離走ってしまう

失敗その②は、2回目のオイル交換をしないで長距離走ってしまうことです。

この間、オイルはどんどん汚れていきますので、長期間交換しないでいるとエンジンにダメージを与えてしまいます

オイル量が減っていたり、高負荷のかかる運転をしたりしていると、最悪の場合エンジン焼き付き・・・なんて可能性もあります。

そうなる前に、適切なタイミングでオイル交換するようにしましょう。具体的には、総走行距離が約4,000キロになったら、2回目のオイル交換をしてください

ふるけん
ふるけん

エンジンオイルの交換サイクルや基礎知識については、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人はチェックしてみてください。

その③:心配し過ぎて運転方法を変えられない

失敗その③は、心配し過ぎて走り方を変えられず、慣らしのときと同じ走りをしてしまうことです。

愛車を大切に思うばかりに、いつまでもエンジン回転数を抑え過ぎてしまったり、バンク角を抑え過ぎてしまったりするような運転ですね。

丁寧に乗ろうとするのはとてもいいことなのですが、実はそこには落とし穴があるのです。

なぜこれが失敗になってしまうのかというと、以下の理由からです。

「あまりに低い回転数で走っていると、エンジンにカーボンが溜まってしまうから」

大切にバイクを運転しようと回転数を抑え過ぎる人ほど、このようなカーボンを溜め込む走りをしてしまいがちです。

カーボンを溜めないようにするには、低すぎずそして高すぎない回転数で丁寧に運転するのが重要です

ふるけん
ふるけん

バイクは大切な相棒でもある一方で、便利なツールでもあります。そう考えれば、乗り物としての機能やエンジンの可能性をしっかりと引き出してあげるのも、大切なことだと思います。

もしカーボンが溜まっていたとしても、以下のような添加剤を使えば、エンジンをきれいにできますよ。実際に僕も愛用しています。

WAKO’S フューエルワン 洗浄系燃料添加剤 200ml
愛車のエンジンを好調に保ってくれるガソリン添加剤。燃料タンクに添加するだけで、エンジン内に溜まったカーボン等の汚れを除去し、新車時のような本来のエンジン性能を維持し続けられます。国内ケミカルメーカー「ワコーズ」製で信頼性が高く、多くのバイク・クルマ好きに愛用されています。

まとめ:慣らし運転後にやるべきことと注意点を守って愛車を大切にしよう!

まとめ:慣らし運転後にやるべきことと注意点を守って愛車を大切にしよう!

以上ここまで、慣らし運転が終わったらやるべきこと5つ、失敗パターン3選を紹介してきました。

最後にもう一度、やるべきことをまとめておきます。

  • エンジンオイルを交換する
  • ディーラーに初回点検を依頼する
  • 段階的に回転数を上げていく
  • 高回転域まで回してみる
  • 車体の汚れをキレイにする

慣らし運転が終わったら、峠道でスポーツ走行を楽しんだり、長距離ツーリングにでかけたりと、ますます活動的になっていくと思います。

ここで紹介した手順と注意点を守って、愛車の調子を維持しながら楽しいバイクライフを送ってくださいね。


以下の関連記事では、ツーリングに最低限必要な持ち物、あると便利な装備などを紹介しています。

準備不足で困らないよう、遠出の前に確認してみてくださいね。チェックリスト形式で簡単にわかりますよ。

そのほかにも、「慣らし運転が終わった後にやるべきこと」や「東京都内の慣らし運転ルート」について解説した記事もありますよ。

SOFT99 フクピカ 12枚入り 水なし洗車ワックス
いつでもどこでもサッと拭くだけ。特殊なシート素材を使っているので車体を傷つけず、ボディ・ガラス・金属面までこれ一つで、水無し洗車とWAXができます。1枚でバイク全体の汚れをふき取れますよ。

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愛車のエンジンを好調に保ってくれるガソリン添加剤。燃料タンクに添加するだけで、エンジン内に溜まったカーボン等の汚れを除去し、新車時のような本来のエンジン性能を維持し続けられます。国内ケミカルメーカー「ワコーズ」製で信頼性が高く、多くのバイク・クルマ好きに愛用されています。

6 COMMENTS

黒虎一郎

11月27日に納車されるのですが・・こちらの記事をずっと読んでいて慣らし運転は重要なんだなぁ~と感じました。
自分の住む場所は標高が高く(1480m) 今時期の最高気温でも0~3度位なのですが・・水温系の無いタコメーターも無いバイクなので暖機運転はどのくらいするのか?
無茶苦茶寒いのですが雪が降るのは12月末くらいからなので、それまでに慣らし運転を終わらせたいと思っているのです。
あと1月中旬~4月中旬頃までは氷点下20度以下なのですがオイルやクーラント等普通のでも大丈夫なのでしょうか? 車はそのままでも大丈夫なのですが? 同じですか? 多分最後のバイクとなると思うので大切に乗りたいのです。
バイクはベータのクロストレーナー250

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ふるけん

黒虎様
納車おめでとうございます。本格エンデューロかっこいいですね!
11/27納車ということはもう納車されたんでしょうか。
①クーラント
かなり寒い地域みたいなので、冷却水の濃度は注意したほうがいいかと思います。
一般にクーラント:水が50%:50%なら-36度まで耐えられるとされています。
純正のクーラントが何か、新車時の濃度はどうかをディーラーに確認しておくといいでしょうね。
②エンジンオイル
海外版のサイトを見るとSAE粘度10W-40の表記がありました。
https://www.betamotor.com/wp-content/uploads/2020/06/TECH_DATA_2021_-EN1-X-Trainer-250.pdf
オイル粘度については、別の記事で解説しているので参考にしてみてください。
https://furuken.tokyo/wp/oil-type/#i-3
10W-40は、外気温が-25度でも冷間始動できるレベルなので、問題ないはずです。
ただ、日本のディーラーでもこうかはわからないので、念のため何の銘柄のオイルが入っているか確認したほうがいいと思います。
③暖機運転
アイドリングで○分など、あまり神経質になる必要はないかと思います。
僕だったら、エンジン始動して安定しているようであれば、普通に走り出します。
ただ、いきなり高回転まで回したり、サスをフルボトムさせたりするとよくないので、
5~10分ぐらいは優しく乗りながら、バイク全体の準備運動=暖機運転させたほうがいいです。
回転数とかサスの沈み込み、加速感などを徐々に上げていく感じです。

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黒虎

ご返答ありがとうございます。
納車が後輪のベアリングに異常があるるとの事でメーカーに発注してあるので暫く時間がかかると連絡がありまして12月4日の夕方に納車されました。
5日の朝の気温が氷点下3度だったのですが・・チョークを暫く引いていたら(引っ張っていないと元に戻ってしまう仕様)アイドリングが安定して動かして見ましたら大丈夫でした。
ただ気温がまだ高いので此度の質問とも違うのですが・・教えて頂いた事を守り大切に乗って行きたいと思います。

ふるけん

黒虎様
納車おめでとうございます。
微力ながらお役に立てたようでよかったです。
また何かあればいつでもコメントお寄せください。
愛車を大切にバイクライフを楽しんでくださいね!

besu

コメント失礼します
納車から1ヶ月経ったら慣らし運転終わったと判断して良いというのはどういう理屈なのでしょうか?

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ふるけん

> besu様
コメントありがとうございます。僕のバイク(MT-07)の取扱説明書には、次のとおり記載してあります。

「初回1か月目(または1000km走行時)の点検までは、ならし運転をしてください。」

通常、どちらかが終わったタイミングで、ディーラーで初回点検を受けることになっています。新車を買ったら普通は案内されます。大事なのはどちらか片方だけでなく、両方を意識することです。

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