ヤマハのMT-07はつまらないバイクなの? どんな人が買ったらダメで、逆にどんな人におすすめ?
こんな疑問に正面からこたえます。
MT-07をつまらないと思う人には、4つの特徴があります。いわば「買ったらダメな人」の特徴です。
この記事では、2年半以上乗ってMT-07を知り尽くした現役オーナーが、ホントのところを包み隠さず語ります。
この記事を書いている僕は、MT-07を新車購入してから2年間で4.2万キロ以上走りまくった現役オーナーです。MT-07のことなら良いも悪いも知り尽くした僕だからこそ、「買ったらダメな人」のこともわかります。
MT-07を楽しめる人の特徴も解説するので、最後まで読んでみてくださいね。
MT-07をつまらないと思って後悔する人の特徴4つ
はじめに断っておきますが、僕自身は「シンプルにMT-07はいいバイク」だと考えていて、後悔はしていません。
ただ、「こういう人は買ったら後悔するだろうなあ」というのはわかります。楽しいとつまらないは裏返しですからね。MT-07の楽しみを知り尽くした僕だからこそ、真に理解できることです。
具体的には、以下のような特徴を持つ人が後悔するでしょうね。
- ①派手で注目を集めるバイクが好き
- ②高級感やプレミアム感をバイクに求める
- ③電子制御などの最新技術・装備を楽しみたい
- ④走行フィーリングよりもカタログスペックを重視する
一つずつ、詳しく解説していきますね。
①派手で注目を集めるバイクが好き
バイク乗りの中には、「派手なバイクでとにかく注目を集めたい!」という動機を持っている人も少なからず存在します。それ自体をよい悪いと言うつもりはありませんが、ハッキリ言ってこういう人にはMT-07は向いていません。
僕が思うに、MT-07は決して派手で目立つような大型バイクではありません。むしろ、街中や風景の中にスッと溶け込むようなナチュラルな存在感を持っています。
派手さや尖った見た目、圧倒的な存在感などを求める人は、リッターSSやアドベンチャーバイク等に乗るほうがいいでしょうね。
僕は「目立たなくてもしっかりいい走りをしてくれる」MT-07が好きですけどね。大事なのは見た目よりも中身と考えます。
②高級感やプレミアム感をバイクに求める
バイク乗りの中には、「高級車に乗ってステータスを手に入れたい!」という動機を持っている人も少なからず存在します。それ自体をよい悪いと言うつもりはありませんが、ハッキリ言ってこういう人にはMT-07は向いていません。
僕が思うに、MT-07は決して高級感やプレミアム感のある大型バイクではありません。むしろ、必要にして十分なだけの性能と佇まいを備えている「質実剛健なバイク」だと言えます。
誰もがうらやむような高級外車に乗って優越感に浸りたい人は、BMW・DUCATI・Harley-Davidson等のバイクに乗るほうがいいでしょうね。
僕は「質実剛健でコスパが超高い」MT-07が好きですけどね。維持費に気をつかったりせず毎日気楽に付き合える相棒です。
③電子制御などの最新技術・装備を楽しみたい
バイク乗りの中には、「とにかく最新技術・装備が搭載されたバイクに乗ってみたい!」という動機を持っている人も少なからず存在します。それ自体をよい悪いと言うつもりはありませんが、ハッキリ言ってこういう人にはMT-07は向いていません。
僕が思うに、MT-07は決して豪華な装備を備えた大型バイクではありません。むしろ、装備面に限って言えば至って普通の「スタンダードバイク」です。
トラクションコントロールや走行モード切替、電子制御サス、クルーズコントロール、オートシフターなど、最新のハイグレード車に搭載されるような装備は一切備えていません。
そうした装備を楽しみたい人は、もっと費用が高いハイスペック車に乗る方がいいでしょうね。
僕は「誰でも簡単に扱えるスタンダードバイク」なMT-07が好きですけどね。トラコンやモード切替がついていないのではなく、もとのエンジン性能がよいので必要ないんですよ。
④走行フィーリングよりもカタログスペックを重視する
バイク乗りの中には、「とにかくカタログスペックに優れたバイクが欲しい!」という動機を持っている人も少なからず存在します。それ自体をよい悪いと言うつもりはありませんが、ハッキリ言ってこういう人にはMT-07は向いていません。
僕が思うに、MT-07は決して圧倒的なカタログスペックを持つ大型バイクではありません。むしろ、見かけ上の仕様からは計れない「優れた走行フィーリング」を持っています。
100馬力超のパワー、倒立式フロントフォーク、高剛性のアルミダイキャストフレームなど、カタログ上の文言に一喜一憂するような人は、各メーカーが開発するフラッグシップモデル等に乗る方がいいでしょうね。
僕は「分相応で背伸びしないリアリストな」MT-07が好きですけどね。
ここまで、MT-07をつまらないと思って後悔する人の特徴を4つ紹介してきました。
MT-07の欠点・酷評はどんなものがある?
ところで、どんなバイクにも欠点があり、MT-07もまた然りです。そうした欠点をその人がどうしても受け入れられない時、個人の意見が酷評という形であらわれるようです。
せっかくなので、よく言われる欠点・酷評について触れたうえで、それに対する僕の意見を述べておきますね。
サスペンションが貧弱
初代のMT-07(2014~2017年)はサスが柔らかすぎた、という意見が確かによく聞かれます。しかし、2代目(2018~2020年)では大幅に改善され、しっかりと安定感のあるサスに変わっています。
少なくとも2代目以降の購入を検討する人は、気にする必要ありません。
僕も2代目に乗っていますが、街乗りから峠、高速までどんなシーンにも対応できる快適なサスですよ。
パワー不足を感じる
これは完全にウソですね。こう思う人はたぶん、MT-07のパワーを使い切れなかっただけか、他のどんなバイクに乗ってもパワー不足を感じるスピード狂かのどちらかです。
峠道ではむしろパワーしか感じないほど、強烈なトルク感があります。サーキット走行では最高速200km以上出るエンジンパワーがありますから。
新東名や東北道の120km区間でも、余力を持って追い越しできますよ。
ステップ位置が悪い
これは人によって気になる点だと思います。停車時、足を垂直におろすとちょうどスネのあたりに当たる感じがあります。
気になってバックステップに変える人もいるようですが、わざわざそこまでする必要はないかと思いますよ。
まあ慣れればどうってことはありません。
シート下にスペースがほぼない
これは事実ですね。ETCと車検証の控えぐらいしか置けません。
ただ、最近のバイク(特に2010年代後半以降)はどれも同じ傾向にあるので、MT-07に限った欠点ではありません。逆に昔のバイクはシート下のスペースが結構広かったんですよね。
なぜ最近はシート下スペースが狭いかと言うと、理由は以下の2点です。
- インジェクション、ECU、その他の電子制御など搭載パーツが増えたから
- テールを小さく尖らせるのが最近の流行デザインだから
「シートスペースが広かったらなあ…」というのは、昔を懐かしがる人が言う「たらればの話」なので、気にする必要ありません。
シートバッグをつければいくらでも積載できますし、そのための荷かけフック(ベルトループ)が標準で備え付けられていますよ。
メーターが見づらい
これも人によりけりだと思います。ハンドルバーの手前に設置されているので視線を落とす必要はありますが、慣れればどうってことはない問題です。
飽きる
これはその人が飽きっぽい性格かどうかの問題ですね。どんなバイクに乗っても飽きる人はすぐに飽きます。
少なくとも僕は、2年で42,000km以上乗っても、まったく飽きを感じていませんよ。乗れば乗るほど味わい深さを感じる名車だと思います。
MT-07をおすすめできる人の特徴4つ
僕のようにMT-07が素晴らしいと考える人もいます。基本的に万人受けするバイクなので、大抵の人が楽しめると思いますよ。
具体的には、以下のような特徴を持つ人には強くおすすめできますね。
- ①外見よりも中身、もっと言うと本質が大事
- ②バイクは相棒だけど、そもそも走るための道具でもある
- ③「足るを知る」を心得ている
- ④カタログスペックよりも操る喜びを味わいたい
①外見よりも中身、もっと言うと本質が大事
僕のように「見た目よりも中身が大事!」と考える人には強くおすすめできますね。さらに言うと、「本質」について考えられるような人には最適です。
ここで言う本質とは、「ツーリングを趣味として考える時に必要な大型バイクとは何なのか?」ということです。
フィーリング、操る楽しさ、ワインディングでの走り、高速巡航性能、燃費など、どれを取っても非常に優れているバイクです。MT-07には、ツーリング好きのライダーが一生付き合っていけるだけの魅力があります。
そうした魅力については、最後に紹介する関連記事にまとめているので、後で参考にしてみてくださいね。
②バイクは相棒だけど、そもそも走るための道具でもある
僕のように「バイクはお洒落アイテムではなく、走るための道具」と考える人には強くおすすめできますね。やっぱりツーリングや通勤・通学で使いやすいバイクじゃないと困りますよね。
SNSで映えを狙いたいがために、背伸びしてでも扱いにくいバイクを買うなんてもってのほかです。
現実に満足できて、実用的でコスパの高い買い物をしたい。
そんなリアリストな側面がある人は、MT-07を最高の相棒として迎え入れることができますよ。
③「足るを知る」を心得ている
僕のように「足るを知る」を心得ている人には強くおすすめできますね。
- 豪華な装備は必要なく、シンプルな装備で十分
- ABSがあれば最新の電子制御装備は不要
- 低速トルクがあって扱いやすく、高速道路で快適に100km巡航できれば十分
- 人気や周りの評判よりも、自分の基準で満足できるかどうかが大事
このように考えられる人にとっては、最高の買い物となるでしょうね。
④カタログスペックよりも操る喜びを味わいたい
僕のように「スペックよりも操る喜びや走行フィーリングを重視する」人には強くおすすめできますね。
- 電子制御に頼らず、自分の運転でバイクを制御するのが楽しい
- 日本の公道に見合った現実的なパワーがあれば十分
- 実際に走らせた時のフィーリングが楽しければスペックはどうでもいい
- 開ければ開けた分だけ前に出る素直な操作感を味わいたい
このような操る喜びを重視する人にとっては、ぴったりの名車ですよ。
比較:MT-07に後悔する人と満足できる人の特徴
ここまで、MT-07をつまらないと思って後悔する人の特徴と、逆に満足できる人の特徴を紹介してきました。
それぞれ4つあるので、改めて比較表で確認してみましょう。
後悔する人の特徴 | 満足できる人の特徴 |
---|---|
①派手で注目を集めるバイクが好き | ①外見よりも中身、もっと言うと本質が大事 |
②高級感やプレミアム感をバイクに求める | ②バイクは相棒だけど、そもそも走るための道具でもある |
③電子制御などの最新技術・装備を楽しみたい | ③「足るを知る」を心得ている |
④走行フィーリングよりもカタログスペックを重視する | ④カタログスペックよりも操る喜びを味わいたい |
あなたは、どちらの特徴に当てはまりますか?
まとめ:MT-07に後悔する人は少ない
結論として、実際にMT-07に乗って後悔するような人は少ないように思います。中排気量のミドルクラスでは、他のライバル車よりも優れていてトップの実力がありますから。
仮にMT-07を本当につまらないと思うのなら、おそらく他のどのネイキッドバイクにも満足できないと思います。そういう場合、本人の求める走りとバイクの性格が合っていない可能性が高いですからね。
以上、MT-07を使い倒している現役オーナーが、他では語られないホントのところを解説してきました。あなたのバイク選びの参考になれば嬉しいです。
このブログでは、MT-07に関するレビュー記事やメンテナンス記事もありますよ。以下の関連記事もぜひチェックしてみてくださいね。