初めての九州ツーリング、どれぐらいお金がかかるの? 実体験に基づく正確な金額や節約テクニックも知りたい!
九州に初めてロングツーリングする場合、どれぐらいの費用が必要なのか悩みますよね。
この記事では、誰もが気になる旅の予算に関するお悩みを解決します。
僕の場合、首都圏を出発する7泊9日の旅に、約13.8万円の費用が必要でした。
なぜこうなるのかについては、グラフや表を使いながら、徹底的にわかりやすく解説していきますよ。
記事の内容
- 7泊9日の九州一周ツーリングにかかったリアルな費用をすべて公開
- フェリー代、自走費、宿泊費、食費など項目ごとに内訳と詳細をグラフで解説
- 賢い旅のためのお役立ち情報を紹介
この記事を書いている僕は、2021年夏にキャンプツーリングで九州一周を経験。その時に使ったすべての費用を図表でまるっと公開します。旅中の出費は家計簿アプリで正確に記録したので、100%リアルな情報です。これから旅を企画する人には、必ず参考になります。
ここで紹介している情報はすべて、2021年8月時点で僕が実際に体験した最新情報なので安心してください。
この記事を読むだけで、九州ツーリングに必要な費用のことがぜんぶわかりますよ!
7泊9日の九州ツーリングにかかった費用をすべて公開
ここでは、首都圏(東京)から出発した僕のケースで解説していきますね。
2021年最新実例:総額で13.8万円!
ずばり、7泊9日の九州一周ツーリングにかかった全額費用は・・・
合計 138,464円 です!
この費用を高いと感じるか安いと感じるかは、人それぞれだと思いますが、総額だけを見てそれを判断するには早すぎるので注意してください。
急いては事を仕損じてしまいます。これにはちゃんと理由があるので、最後まで確認してみてくださいね。
ポイントは後で解説していきますが、大事なことは・・・
「費用の内訳を踏まえたうえで、自分の場合はどれぐらいお金がかかりそうか」
これを意識したうえで、実際にシミュレーションすることです。
シミュレーションについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。出発地がどこでも、これで予算を立てられますよ。
それでは、僕のケースを使って実際に内訳を見ていきましょう。
費用の算出にあたっては、家計簿アプリで正確に記録した金額をデータで一覧化し、Excelで一つひとつ丁寧に検証しました。
例えばこんな感じです。大変でしたが、手作業でしっかりと確認しましたよ。
このように、憶測やウソ偽りのない「事実に基づく100%リアルな情報」なので、安心して参考にしてくださいね。
全額費用の内訳と構成は?
総額13.8万円の内訳と構成は、次の円グラフのとおりです。
長距離フェリー料金(大阪⇔九州)が最も高くつき、全体の約3割を占めました。これに大阪港までの自走費(首都圏⇔大阪)を加えると、全体の45%となります。
つまり、自宅がある東京から九州に移動するだけで、総費用の半分近くを占めたことになりますね。
このように、旅の日数に関係なくかかる費用があるので、もう少し整理してみます。
日数に関わらず必ず必要な費用を固定費、日数に応じて増える費用を変動費としました。次の表で確認してみましょう。
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
固定 長距離フェリー(大阪⇔九州) | 40,400 | 往復、1等個室利用 |
固定 自走費(東京⇔大阪) | 21,900 | 往復、高速道路料金のみ |
変動 食費 | 28,394 | |
変動 ガソリン代 | 17,189 | 自宅出発~帰着の給油すべて ※総走行距離3,024km、車種MT-07 |
変動 宿泊費 | 14,310 | キャンプ3泊+ホテル3泊 ※実家で1泊 |
変動 高速道路料金(九州内) | 7,270 | 現地で時短のために利用 |
変動 その他 | 5,351 | |
変動 観光フェリー(九州内) | 3,650 | 桜島、島原半島への移動 |
合計 | 138,464 |
こうして固定費と変動費に分けることで、あなたの旅の日数に応じた費用をシミュレーションする時の参考になります。
ちなみに、7泊9日の総走行距離は3,024kmでした。
東京⇔大阪の移動距離(往復約1,100km)を除いて単純計算すれば、1日平均で約274km走ったことになります。
次に、この内訳表に沿って各費用のポイントについて詳しく解説していきます。
限られた予算をうまく使うために、「どこが節約できるか」など、メリハリのつけ方もわかりますよ。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
出発地によって移動費用は変わる!
当然ですが、あなたの居住地がどこかによって、九州までの移動費用は大きく変わります。
移動費用のポイントは、以下の2点です。
- フェリーに乗るか、自走するか
- 自走には高速道路を使うか下道を使うか
7泊9日の移動ルートを紹介
ちなみに僕は、次のような移動ルートを選択しました。
居住地の東京から大阪まで高速道路を使って移動。所要時間は約8時間(休憩含む)。
大阪港から「フェリーさんふらわあ」に乗船。夜の19時頃に出航し、翌朝7時頃に別府港に到着。
ツーリングしながら7日間で九州を一周。
台風の影響で帰りは新門司港から出港。夕方17時ごろに出航し、翌朝5時頃に大阪港に到着。
大阪から居住地の東京まで高速道路を使って移動。 所要時間は約10時間(休憩、渋滞含む) 。
僕の場合は、フェリーと自走を組み合わせ、大阪まで自走しました。
実は、東京の有明から「オーシャン東九フェリー」が出ているのですが、到着の時間や場所が好みでなく、旅程の組みやすさから今回は大阪経由を選択しました。
首都圏出発で大阪経由だと、7泊9日はこんな旅程イメージになりますよ。大阪まで自走がきつい人は、首都圏からフェリーで直接アクセスするのがよいでしょう。
僕のように大阪経由でも、東京から直接フェリー乗船でも、どちらも移動費は6万円前後かかるので大した差はありません。
現地到着が早朝になるか夜になるかの違いがあり、旅程の組み方が変わってきます。
フェリー料金
大阪港から別府港(往路)、新門司港から大阪港(復路)までのフェリー料金は、往復40,400円でした。
これは、ファーストクラス(個室)利用分の旅客運賃と、700ccバイク輸送分の航送運賃を合わせた料金です。
ちなみに、乗船時期によって旅客運賃は変動し、お盆のシーズンに近いほど旅客運賃は高くなります。また、一般的にはバイクの排気量が小さいほど航送運賃は安いです。
客室のグレードを下げて相部屋にすれば、旅客運賃はもう少し安くなります。しかし、コロナ対策を考えると良い選択とは言えません。
私見ですが、コロナ時代のフェリー移動は個室利用が必須だと思います。自身の感染リスクを下げつつ周囲へ配慮するためにも、客室料金はケチるべきではありません。旅を安全に楽しむための必要経費だと割り切りましょう。
自走費(高速道路料金)
東京都内から大阪港までの自走費は、往復21,900円でした。
東名・名神高速を使って片道で約550km、往復で約1,100km。下道を一切使わず、すべての道のりを高速道路で移動しました。
行きの所要時間は、休憩や食事の時間を含めて約8時間。ただ、帰りは渋滞に巻き込まれたので、10時間ぐらいかかりました。
大阪港からのフェリーは19時ごろ出航なので、午前10時までに東京を出発すれば無理なく走行できます。
朝もそんなに早起きせずにすんだので、余裕を持って移動できたのがよかったですね。
フェリー会社によっては深夜の出航もありますが、そうなると夜の走行は不安です…。初めての場合は、余裕を持って旅程を組むことをおすすめしますよ。
キャンプ泊かホテル泊かで宿泊費は大きく変わる!
九州に限らず、ロングツーリングではキャンプ泊かホテル泊かで宿泊費が大きく変わります。
ここでは、それぞれの違いやポイントについて解説しますよ。
キャンプ泊はリーズナブル、ホテル泊は高コスト
当然、リーズナブルなのはキャンプ泊。
自然が豊富な九州では、キャンプ場も多いのでキャンプ場選びには困りません。
探せば無料の場所もあり、1,000円以内で利用できるリーズナブルなキャンプ場が多いのも嬉しいポイントです。
1泊で2,000円超えの首都圏キャンプ場と比較すると、かなり低価格ですよね。
一方で、中心市街地などを観光したい場合は、ホテル泊を選択することになるでしょう。
場所を選べば、だいたい1泊5,000円前後でホテル泊が可能です。
なるべく節約したい場合は、キャンプ泊中心がいいでしょうね。無料のキャンプ場や野宿でやり過ごせば、宿泊費0円も夢ではありません。
ちなみに僕の地元は福岡なんですが、大学生時代に九州一周した貧乏旅行では、7日間で宿泊費0円を達成しました。若さと勢いに任せてほぼ野宿でしたが、今ではもう無理ですね笑
賢い選択はバランスよい組み合わせ
キャンプ泊では、九州の素晴らしい自然を満喫できるので、個人的にはキャンツーがおすすめです。
しかし、キャンプ泊が連続すると、だんだん疲れが蓄積してきます。
そこで、僕がとった選択はハイブリッド方式。2~3日に1回はホテル泊を交えることで、疲労回復効果を狙えます。
すべてキャンプ泊にすれば宿泊費を節約できますが、疲れた身体では旅を100%楽しむのは難しいものです。
キャンプ泊とホテル泊をバランスよく組み合わせ、元気な身体で全日程を楽しみ尽くすのが、賢い大人の旅だと言えるでしょう。
ちなみに僕の場合、キャンプ3泊+ホテル3泊+実家1泊※の計7泊で、宿泊費は合計14,310円でした。
※1日だけ実家に帰省
旅のスタイルによって食費は大きく変わる!
個人差が最も大きく出るのが、この食費です。
安く済ませて低予算にすることもできますし、しっかりとお金をかけてその土地の味を楽しむこともできます。
グルメ志向:郷土料理や美味しいものを食べたい
九州といえば、豊後牛、薩摩地鶏、かごしま黒豚、関サバ・関アジ、とんこつラーメンなど、グルメの宝庫です。
僕が実際に使った食費は、合計28,394円。平均すると、1日あたり食費は約3,155円でした。
僕は美味しいものが好きで、気になったものはすべて食べていました。特に我慢や節約はしてませんよ。
基本的に食事は外食中心で、キャンプ泊では夜は自炊という感じです。
僕が実際に食べた九州グルメの一部を、次のスライドショーで紹介しておきますね。
節約志向:とりえあえずお腹が満たせればOK
世の中には、「三度の飯よりバイクで走るのが好き!」という人もいます。
食事の時間も惜しんで走りまくりたい人は、コンビニやファストフード店などで簡単に食事を済ませることも可能です。
とりあえずお腹が満たせればOKという人は、3食×500円=1日あたり1,500円程度で済ませることも可能でしょう。
このあたりは、その人の好みの世界ですね。
燃費は向上する傾向にあり
一般に、九州ツーリングでは、普段より燃費が向上する傾向にあります(特に首都圏ライダー)。
信号が少ない道を快適なペースで走れるので、燃費がよくなりやすいのです。
そうしたおかげもあって、ガソリン代は合計17,189円でした。移動も含めた総走行距離は3,024km。
燃費は、単純計算で1リットルあたり約28.7km。僕のバイク(MT-07)の平均燃費が25.57kmなので、普段よりも3kmぐらい燃費が伸びたことになります。
なるべく市街地走行を避け、時間優先で高速道路を惜しまず利用したのも大きいですね。
九州内の移動で使った高速道路料金は、合計7,270円でした。移動時間を時短するためなので、下道オンリーで走る人には不要なコストですよ。
九州を一周するならフェリー料金は大きく変わる!
九州を一周するなら、桜島や天草諸島、島原半島などを巡る人も多いでしょう。
こうしたエリアは離島ではないのですが、フェリーを使わない場合、相当な時間を要してしまいます。節約するか時短するかで、フェリー料金は大きく変わります。
桜島フェリー
薩摩半島から桜島に向かう場合、桜島フェリーに乗るのが定番です。日中は15分おきに船が出ていて、片道600円でアクセス可能です。
僕は往復したので、1,200円かかりました。
天草・島原をつなぐフェリー
大小無数の島々が浮かぶ天草諸島。雲仙普賢岳で有名な島原半島。2つのエリアは近接していますが、天草灘を隔てています。
フェリーに乗る必要があり、片道1,200円前後でアクセス可能です。島原半島を周遊した後は、熊本方面に片道1,200円前後でフェリーで渡りました。
結局、4回フェリーに乗船した料金は、合計3,650円でした。
島原には、平成新山(雲仙普賢岳)や棚畑など迫力ある絶景が広がっているのでおすすめですよ。
その他の費用
最後の項目として、なにかと必要になってくるその他の費用について紹介します。
僕のケースでは、その他の費用は合計5,351円でした。
具体的には、観光施設入場料や有料道路料金、お賽銭、お土産代などです。市街地や観光施設をたくさん巡ろうと考えている人は、さらに費用が必要かもしれませんね。
「観光なんて二の次で、とにかく走れればいい!」という人は、節約できる費用ですね。
まとめ
ここまで、僕自身の実体験をもとに、九州一周ツーリングに必要な費用について解説してきました。これで、どれぐらいの予算が必要かわかりましたね。
おさらいですが、7泊9日の旅にかかった費用は、合計138,464円でした。
ところで、費用について考えるのも重要ですが、限られた時間と予算の中で最高の旅を送るためには、事前の情報収集が欠かせません。
そこで最後に、旅の情報収集に役立つおすすめガイドブックを紹介します。
観光ガイドは必携の書。特に近年は、コロナ禍の影響で例年とは異なる営業形態になっている場所も多いです。僕も実際に使っていた、おすすめのガイドを紹介しますね。
また、ロングツーリングの最中は、天候悪化や予想外の出来事が起きがち。そんな時でも、柔軟にスケジュール・ルート調整できるように、現地の地図情報を手元に準備しておくのが重要です。
僕は毎晩寝る前に、必ず各地の天気予報を確認し、ツーリングマップルを見ながら毎日最適なルートを再設定し続けていました。振り返ると、出発前の予定ルートとは全然違うものになりましたが、行くと決めていたスポットは全制覇しましたよ。
この記事を参考に、あなただけの素敵な旅を企画してみてくださいね!
ここで紹介した情報をもとに、「節約・標準・豪遊」の旅行スタイル別に費用をシミュレーションした結果を公表しました。首都圏以外の出発地からの費用も試算できる、便利なモデルも作成。
また、僕が実際に2021年夏に旅した情報は、ツーリング日記として1日ごとにブログでまとめています。
おすすめの絶景ロードや食事処、観光スポット、キャンプ場などリアルな情報を僕の体験談とともに確認できるので、以下の関連記事でチェックしてみてくださいね。