今回は、ヤマハMT-07に標準装備されている純正リアサスペンションのセッティング方法について解説してみたいと思います。
というのも先日、ウェブでいろいろバイクのことを調べていたら、以下のような情報を見つけて、実際にサスセッティングに挑戦することになったからです。
多くのモデルで採用されている純正サスペンションは、ユーザー自身が設定を変更できるようになっていて、手軽に乗り心地の変化を楽しめるようになっています。
あなたもこれを見たら、「愛車の乗り心地をよくしたい」、「変化を味わってみたい」と思いませんか?
そんなわけで今回は、僕の愛車のサス調整の実例を写真付きでわかりやすく解説していきます。
これを見れば、誰でも簡単にサスセッティングでき、乗り心地の変化を楽しめますよ!ぜひ最後まで読んでみてください。
はじめに:MT-07各モデル年式でやり方が違う
2020年1月現在、MT-07には大きく二つのモデル年式があります。2017年以前モデルと2018年以降モデルです。僕が所有しているMT-07は2019年モデルなので、ここで述べることは2018年以降のモデル年式に関する内容です。
2017年以前モデルとは仕様が若干異なる部分がありますので、ご注意ください。
MT-07のサスペンションセッティングができるのはリアだけ!
バイクにはフロントとリアの二つのサスペンションがありますが、MT-07の純正パーツで調整が可能なのはリアサスペンションだけです。
残念ながら、純正フロントサスペンションには調整機能が採用されていません。
そして、MT-07のリアサスペンションで調整できるのはスプリングプリロードおよび伸側減衰力の2点です。圧側減衰力については調整できません。
※2017年以前モデルでは伸側減衰力は調整できず、プリロードのみ調整可
実例:MT-07リアサス調整のやり方を写真で解説
それでは、MT-07のリアサスの調整方法について実際に見ていきましょう。以下の画像はメーカーのYAMAHAが公開している取扱説明書からです。
調整の順番は最初にプリロード、その次に伸側減衰力と進めていきます。設定変更による影響度合いが大きい順から調整していくというのが基本的な考えだからです。今回は、手始めにプリロードのみ調整してみようと思います。
まずは、エクステンションと調整レンチを用意しましょう。MT-07には車載工具として標準装備されています。中古車購入などで工具がない人は、この記事の最後でおすすめ工具を紹介していますのでチェックしてみてくださいね。
先ほどの画像のとおり、プリロードは7段階で設定可能です。これから何段に設定するのかを決めましょう。ちなみに、初期設定は4段となっています。
工具をアジャスターの切り欠きに引っ掛けて、任意の方向にアジャスターを回します。ぐっと力を入れながら、カチっと次の段にはまる感覚があるまで回します。力に自信のない女性でも大丈夫だと思いますが、不安な方は誰かに手伝ってもらいましょう。
リアサスペンションのアジャスターに
フックレンチを引っ掛ける
MT-07プリロード調整で体感できた効果とは?
MT-07ではプリロード設定が7段階あり、1段が最もソフト、7段が最もハードとなっています。
一般的に、プリロードをソフトに(柔らかく)すると、タイヤの路面追従性がよくなり柔らかな乗り心地になります。反対に、プリロードをハードに(硬く)すると、初期作動性はよくなりますが硬い乗り心地になります。
試しに、1段と7段に変更してそれぞれ走行してみることにしました。1段の場合は、バネがよく動くといった感覚よりもむしろ「ふにゃふにゃ」だと感じました。7段の場合は、路面からの突き上げ感が多少増えたのに加え、「乗車位置を高く」感じました。
好みの乗り心地やライディングシーンは一人ひとり違うので、これといって正解はありませんが、僕は「標準よりややソフトの3段」の設定に決めました。
どちらかというとソフトな乗り心地の方が好みだが、最もソフトな1段のふにゃふにゃ感には違和感があったからです。しばらくはこの設定で走ってみたいと思います。
今後、春になり暖かくなってきたらキャンツーもしようかと考えているので、積載荷物が増えたときにはまたセッティングを変更するかもしれません。
まとめ:バイクのサスセッティングは簡単なのに効果大!
今回、MT-07リアサスペンションのプリロードを調整して走りの違いを実感することで、自分の好みのセッティングを見つけることができました。
実際にやってみた感想としては、サスペンションのプリロード調整は簡単な作業にも関わらず、想像以上に大きな走りの変化を感じ取ることができるということです。
今回さわったのはプリロードだけでしたが、次は伸側減衰力の調整にもトライしてみようと思います。
- MT-07はリアサスのみ調整可能(純正フロントサスは調整不可)
- リアサスで設定が変更できるのはプリロードと伸側減衰力の2点
- プリロードの初期設定は4段で1段が最もソフト、7段が最もハード
- ソフトだと路面追従性がよくなり乗り心地が柔らかに。ハードだと初期作動性はよいが乗り心地が硬く、乗車姿勢も高くなる。
今回紹介したメンテナンスは、次の工具を使えば簡単にできて作業が捗りますよ。純正の工具がない人や、車体を傷つけずに作業したい人におすすめです。
MT-07のメンテナンスに関しては、レバー交換やヘッドライトバルブ交換の手順なども紹介しています。これも簡単にできる基本整備なので、あわせてチェックしてみてくださいね。