2021年春、中国・四国の絶景道をバイクツーリングで巡る8日間の旅に出ました。山深い四国山地を走る山岳道路、雄大な太平洋や穏やかな瀬戸内海沿いを行くシーサイドラインなど、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を巡ることができました。そんな一生忘れられない感動の連続を、デジタル一眼で撮影した高精細な写真とともにレポートしていきます。ツーリング・ドライブの企画にお役立てください。
旅のはじまりとなるDay1では、渦潮で有名な鳴門海峡を走る「鳴門スカイライン」、太平洋に面する南国ムードたっぷりの「南阿波サンライン」などを巡りました。
よく晴れた絶好のツーリング日和で、鳴門の激しい潮流や太平洋の雄大な景色を見ることに成功。もちろん、美味しい四国グルメも忘れません。香川の名店で本場の「讃岐うどん」を堪能しましたよ。
それでは、中四国を巡る絶景ツーリング紀行、はじまり はじまり
旅のはじまり!
中四国ツーリングの旅が幕を開けます。
まずは関東から四国に向けて、高速道路を使って一気に移動しますよ。
関東からの出発
夜明け前に出発。平日働く会社員にとって、貴重な休暇を最大限活用するために、週末の深夜3時ごろに旅をスタートさせます。
オドメーターは26,125km。今回のロンツーでどれぐらい距離が伸びるか楽しみです。
ちなみにハードな旅程を一緒に回る、今回の旅の相棒がこちら。
僕の愛車、MT-07ですね。前回のロンツー「北海道ツーリング」では、サイドバッグがリアタイヤに干渉してしまったので、今回はすべてリアシートに積む形を取りました。
なんか鏡餅みたいに見えますね笑。しかしこれだと重心が高くなりすぎたので、後でちょっと調整しました。
この後の8日間で雨に降られる場面もありましたが、完全防水・防塵なのでものともせず、ハードな旅路を支えてくれました。
鳴門北ICまで一気にワープ
関西方面から四国入りの玄関口、鳴門北ICを目指してひたすら西に進みます。
清水SAにて小休止。日の出後の早朝5時頃。
NEOPASA清水の展示エリアに飾られていたVespa。お洒落なデザインで可愛らしい。
淡路SAまでやって来た。このとき昼11時ごろ。観覧車は夜にライトアップされる。
SAの展望所から明石海峡大橋を望む。黄砂の影響か、春の霞空。
神戸淡路鳴門自動車道で淡路島と大毛島を結ぶ「大鳴門橋」を超えて、四国入りしました。
鳴門スカイライン
四国に到着して最初に向かう絶景道は、徳島県鳴門にある鳴門スカイライン。海と山に囲まれながら絶景を巡る、延長約10kmの爽快ドライブルートです。
この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。
堀越橋
大毛島の入口(東側)から鳴門スカイラインを進むと、堀越橋からウチノ海が見えてきます。
透き通ったブルーの海が美しい! 海の美しさに感動しながら、四国に来たことを実感します。
この堀越橋から見下ろすと、鳴門の激しい潮流を実感できました。
小船の横を流れる、まるでジェット噴射のようなこの潮流! 最も激しい時には、船が押し流されてしまうほどの激流のようですよ。
ウチノ海を横目に、さらに道を進んで行きます。
四方見橋・四方見展望台
鳴門スカイラインの最大の見どころ、四方見橋(よもみばし)にやって来ました。
鳴門の海に飛び込むようなストレート道から、海と山の素晴らしい絶景を展望する絶好ポイント。
付近には四方見展望台駐車場があるので、バイクを停めてじっくりと景色を眺めてみます。
ウチノ海
四方見展望台からは、ウチノ海を一望できます。鳴門海峡の激しい潮流とは対照的に、こちらは島に囲まれた穏やかな内海。
ぽつぽつと浮かぶ筏と中央の鏡島の眺めが絶景ですね。休憩がてら、のどかな風景をじっくりと味わいました。
小鳴門新橋
さらに道を進むと、島田島と徳島を結ぶ小鳴門新橋を渡って、小鳴門海峡を越えていきます。
この小鳴門海峡でも渦潮が見られるようで、2代目歌川広重(1826~69)の浮世絵の陶板が橋に設置されています。
全長308mもあって、なかなか大きな橋です。少し道を外れて、地上から小鳴門新橋を眺めてみることにします。
赤いアーチ構造が美しい。
透明度の高いきれいな海。
鳴門スカイラインの絶景を堪能した後で、昼食をとることにします。
昼食:四国グルメ「さぬきうどん」
四国入りして最初に食べる四国グルメは、さぬきうどん。国道11号沿いの名店に向かいます。
香川の名店「本場さぬき うどんや」
やって来たのは、「本場さぬき うどんや」。
実はこのお店、10年前に僕が大学生だった頃の四国一周ツーリングでも立ち寄ってます。その時の美味しさが印象的だったので、今回の旅でも必ず食べたいと思っていました。
冷やしぶっかけうどんと天ぷら
冷やしぶっかけうどん。レモンをちょっぴり絞るのがうまいのだ。
ゲソとかぼちゃ、ちくわの天ぷらを追加。種類が豊富で選ぶのが楽しい。
注文したのは、冷やしぶっかけと天ぷら3点。これだけ注文してお会計が630円(そのぐらいだったはず)。なんてリーズナブルなのでしょう!
もちろん味は、言うまでもなく美味しいです。さぬきうどんのコシがあってボリュームもそれなりにありますが、おろしとネギ、しょうがにレモンがあることでさっぱりとした味わいなので、ぺろりと完食しちゃいましたよ。
徳島市を経由して南へ
お腹もいっぱいになったところで、次なる絶景道、南阿波サンラインを目指します。
国道55号を南下
徳島市を経由しながら、国道55号を南下していきます。この国道は徳島市と高知市を結ぶ長大な道路で、多くの区間が海岸沿いを走るため、ドライブルートとしても利用されます。
突然の雨に降られながら進んでいると、雨上がりのドラマチックな光景に出会います。
田んぼに反射した空模様が美しいですね。
ちなみにこの国道55号は、多くのお遍路さんが使う道でもあり、実際に僕もお遍路さんを見かけましたよ。
日和佐道路をあえて通らない
阿南市から美波町まで、国道のバイパスとなる日和佐道路(無料の地域高規格道路)が通っていますが、これをあえて通らずに、国道55号を突き進みます。
せっかくの旅ですから、のんびり行きたいと思ったんです。これが功を奏したのか、またもや幻想的な光景に出会います。
雨上がりにもやが出てきて、あたりは神秘的な雰囲気に包まれます。
そういえば、この道路で野生のサルを見かけました。(この後も四国ではちらほらサルを見かけることになる・・・)
そうこうしているうちに、次の目的地へと到着。
南阿波サンライン
続いてやって来たのは徳島県にある南阿波サンライン。太平洋に面したシーサイドラインで眺めがよく、南国ムードたっぷりの絶景ドライブルートです。
この道も絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。
南国情緒あふれるシーサイドライン
美波町と牟岐町をつなぐ道路は太平洋に面したシーサイドラインで、この地域の温暖な気候を感じ取ることができます。道中にはヤシの木などがあり、南国ムードあふれる旅情たっぷりの観光道路。
美波町(東側)から走り始めると、はじめは森の中を行くことになり展望は開けません。
雨上がりの後、優しい木漏れ日が差し込む。
森の中を駆ける。
しばらく進みトンネルを抜けたあたりから、展望が一気に開けてきます。
傾いた日の光が山の斜面に差し込み、新緑が輝きを見せます。
南阿波サンラインには、第一から第四まで展望台があり、それぞれ眺めがよいポイントです。
第三展望台からの眺め
特に第三展望台付近ではヤシの木が多く植えられていて、南国ムードを色濃く感じ取ることができます。
第三展望台前の道。
第三展望台からの眺め。道のすぐ下は太平洋。
爽快なシーサイドラインを楽しんだ後、日が沈み切らないうちに、今晩の宿泊地へと向かいます。
宿泊:10年ぶりの野宿!
初日からまさかの野宿です。この旅ではテントを持参していて、キャンプツーリングを中心とする予定ですが、徳島県ではコロナ対策で閉鎖しているキャンプ場が多かったので、野営することにしました。
内妻海岸を眺めるスポット
キャンプ許可の場所ではないので大きな声では言えませんが、内妻海岸を眺めるひっそりとしたスポットで野営することにしました。東屋があり、お遍路さんが野宿されることもあるようです。
南阿波サンラインからほど近い場所なので、地図で探してみるとすぐにわかると思います。
断崖に押し寄せる波景色が美しい
野営地から雄大な太平洋を望みます。近辺には250mもの断崖絶壁で知られる「千羽海崖」があり、切り立った崖が特徴的な地形ですね。
寝袋にくるまり、ツーリングマップルで翌日の予習。断崖に幾度も押し寄せる波音を聞きながら、この日は眠りにつきました。
Day1の走行距離: 745km
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