MT-07っていいバイクなの? ツーリングに使いやすい? 実際乗ってるオーナーの体験談を聞いてみたい!
あなたのこんな疑問を解決します。
僕がYAMAHA MT-07に3万km以上乗ってきた経験から言えることが、1つあります。
それは、MT-07はミドルクラス最高峰のツーリング性能を誇るということ。
軽量コンパクト、トルクフルな二気筒エンジン、扱いやすい素直な乗り味など総合力が非常に高く、バイクを「操る楽しさ」を深く実感できる名車です。
ロングツーリングやキャンプツーリング、サーキット、通学・通勤など、どこにでも行けて何でもできる万能バイクなので、気軽に付き合える「一生の相棒」になれるポテンシャルも秘めています。
この記事を書いている僕は、MT-07を新車購入してから2年間で4.2万キロ以上走行している現役オーナーです。日帰りや1~2泊はもちろん、1~2週間単位のロングツーリングなど、ありとあらゆるバイク旅を経験していますよ。
この記事では、そんな僕の実体験をもとに、MT-07のツーリング性能の高さについて解説していきます。
MT-07がどんなバイクなのかが必ずわかるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
MT-07のツーリング性能はクラス最高峰
排気量700ccのMT-07は、大型バイクの中でもいわゆる「ミドルクラス」と呼ばれる中排気量に該当します。
ライバルメーカーも対抗モデルを投入しているその中で、MT-07は一つひとつの基本性能が非常に優れていて、かつそれらが高いレベルでバランスされている総合力の高いバイクです。
そんな総合力の高さを、以下の6つに分けて詳しく解説していきますね。
- 強烈なトルク感でワインディングの走りが楽しい
- 軽量コンパクトで取り回しが軽い
- 自然なポジションでロングツーリングも苦じゃない
- 余裕のある700ccエンジンで高速巡航がラク
- 燃費性能がよくお財布に優しい
- 無給油の航続距離は300km超
①強烈なトルク感でワインディングの走りが楽しい
まずは何と言っても、バイクに乗るうえで最も重要な部分。走りの楽しさです。
低速トルクに優れるエンジンがとても扱いやすく、軽い車体と素直なハンドリングが相まって、峠道やワインディングをヒラヒラと軽快に走れます。
高回転まで回せば、後輪で大地を蹴るような強烈なトルク感を味わいながら、元気よくスポーツ走行を楽しめます。
一方で、270度クランクの不等間隔燃焼が生み出すドロドロ感を味わいながら、まったり走る「回さない走り」も楽しめます。
ゆっくり走っても元気よく走っても両方楽しい大型バイクなんて、そうそうないですよ。
②軽量コンパクトで取り回しが軽い
MT-07最大の特徴と言ってもいい、軽量コンパクトな車体。
700ccの大型バイクにも関わらず、徹底的な軽量化により車重はわずか184kg(装備重量)※です。
※2021年式
400cc並みか、むしろそれよりも軽いほどの車重なので、取り回しが軽くて非常に楽なんです。
足つきに関しては、シート高805mmと大型ではよいほうです。実際またがると、軽いので数値以上に足つきがよいと思えます。
「軽さは正義」とよく言われますが、実際にツーリングの場面でも、以下のようなメリットがありますよ。
- 駐停車・Uターンが簡単
- 立ちごけリスクが少ない
- フットワークが軽くなる
1つずつ、詳しく説明しますね。
駐停車・Uターンが簡単
ツーリングでは、観光名所に立ち寄ったりコンビニ休憩したり、とにかくいろいろな場所に行きますよね。
そんな時に必ず発生するのが、駐停車。
取り回しが重い大型バイクだと、バイクを停めるのも一苦労です。
しかし、MT-07なら何も気にせず楽に駐停車でき、サクッとまた走り出すことができるんです。
また、Uターンも非常に簡単で、1.5車線あればどこでもカンタンにUターンできますよ。
実はこれって、とても大事なことなんですよ。
例えばツーリング中に、
「あ、いま通り過ぎた食事処がちょっと気になるな…」
「あっちの道のほうが景色がよさそうだな…」
なんて瞬間がありますよね。
そんな時、取り回しが重いバイクだとつい敬遠しがちなUターンも、MT-07なら失敗を恐れることなく気軽にUターンできますよ。
もちろんUターンで失敗したことはないですし、危ないと感じたこともありません。
さらにもう1つあります。
立ちごけリスクが少ない
取り回しが軽いと、立ちごけリスクも少なくなるんですよ。
ちょっとバランスを崩しても、軽いので簡単に支えられ、ヒヤッとするようなことがありません。
実際、「大型に乗りたいけど、取り回しが重いバイクは嫌だ…」という女性にも多く選ばれています。
立ちごけが100%なくなるわけじゃないですが、リスクをかなり低減できるのは確実ですよ。
フットワークが軽くなる
さらに、バイクが軽量なので、思わずライダーのフットワークまで軽くなるんです。
重たいバイクを駐車場から引っ張り出すとなると、出かけるだけでも大変ですよね。その点、MT-07ならどこにでも行きたくなるような気持ちにさせてくれるんです。
僕が2年足らずのうちに3万km以上も走れたのは、このフットワークの軽さが理由です。
③自然なポジションでロングツーリングも苦じゃない
ネイキッドタイプのMT-07には、アップライトなバーハンドルが採用されてます。
こうした自然なライディングポジションは、ロングツーリングでも疲れを感じさせません。
1回のツーリングで200~300km程度走っても、腕や腰が痛くなったりすることがなく、最後まで快適なツーリングを楽しめますよ。
実際僕も、1日で300km走るのはざらです。首都圏から四国に行った時なんかは、片道約700kmを1日で自走しましたよ。
ライポジがきついバイクだとこうはいかず、ツーリング先で景色や観光を思う存分楽しめないですよね。
④余裕のある700ccエンジンで高速巡航がラク
いくら車体が軽いといっても、エンジンは700ccの大型バイクなので、そこはやはりパワーがあります。
高速道路を使ってツーリングする場合には、高速巡航性能が求められますが、その点も大丈夫。
MT-07は100km/h巡航でも振動やエンジン音が緩やかなので、高速巡航もラクラクです。
約4,200回転※で時速100km出ますが、レッドゾーンが1万回転からなので、十分余力を残しながら楽に高速巡航できるのです。
※2014〜2020年モデル(初代・2代目)
⑤燃費性能がよくお財布に優しい
扱いやすいバイクでユーザーフレンドリーなだけでなく、燃費がよくてお財布にもフレンドリーなんです。
MT-07の燃費は、メーカー公称値で23.9km/L(WMTCモード)※です。
※2021年モデル(3代目)は24.6km/L
しかし僕の場合は、それを上回る25.57km/L(3.91L/100km換算)を達成しています。
それだけでなく、指定燃料はレギュラーガソリンなので、ハイオク指定が多い大型バイクに比べると、さらにお財布に優しいですね。
原付などと比べるとさすがに見劣りしますが、大型のツーリングバイクとしては、かなり優秀な燃費性能を誇ります。
⑥無給油の航続距離は300km超
そんな燃費のよさも手伝って、満タン給油からの航続距離は300kmを超えます。
タンク容量が13Lなので、僕の実燃費で単純計算すると、25.57km×13L=332.41km となります。
東京から富士山までの距離が約120kmなので、日帰りの富士山ツーリングでは無給油で往復可能ですね。
箱根・奥多摩湖・筑波山・銚子・房総半島なども、すべて東京から無給油で往復可能なツーリングスポットですよ。実際、僕もよく日帰りで訪れます。
以上、MT-07のツーリング性能の高さを、6つのポイントにわけて解説してきました。
MT-07は総合力の高い万能バイク
ここまで見てきたとおり、素晴らしいツーリング性能を誇るMT-07は、総合力の高いバイクだと言えます。
それゆえに、何でもこなせる万能バイクとしての顔も持っているんです。
どこにでも行けて何でもできる
取り回しが軽くて低速トルクがあるので、市街地走行もラクラクです。車体がコンパクトなので、やろうと思えばすり抜けも可能ですね。
日帰りツーリングはもちろん、ロングツーリングやキャンプツーリングも難なくこなせます。その気になればサーキット走行もできるのは、バイクの基本的な性能がよいからですね。
実際に、日本ではジムカーナでMT-07を使う人も多いですし、海外ではダート仕様にしてレースで使われている例もあります。
仕様を最適化すればツーリング特化の旅バイクに進化
もとからツーリング性能の高いMT-07ですが、カスタムパーツや便利グッズをうまく組み合わせることで、さらにツーリングの利便性を向上させることが可能です。
つまり、ツーリングに特化した仕様に最適化することで、最強の旅バイクに進化させることができるのです。
その仕様とは、以下の「ツーリング7つ道具」として集約されます。これは、MT-07に3万km以上乗り続けている経験から導き出した、現段階での僕のベストアンサーです。
- ウインドスクリーン
- エンジンガード
- ラジエーターコアガード
- EFFEXスムースフィットレバー
- 高効率ハロゲンバルブ(明るさアップ)※
- Kriega製 シートバッグ(積載性アップ)
- フックレンチ(リアサス調整)
※2021年式(3代目)モデルではLEDバルブ標準装備のため不要
上記の7つ道具と効果については、以下の関連記事で詳しく解説しています。
これらの7つ道具をそろえれば、日帰りからロンツーまで何でもこなせる旅バイクに進化させられますよ。
積載次第でキャンプツーリングも可能
ここまでMT-07の基本性能の高さをお伝えしてきましたが、実は弱点も一つあります。それは、積載性が低いということ。
よく「MT-07でもキャンプツーリングできるの?」という質問がありますが、大丈夫です。
積載次第で、もちろんキャンプツーリングも可能です。ちょっとした工夫やコツで、キャンプ用品をたくさん積めるようになります。
主なポイントとしては、バッグ選びですね。キャンプ用のバッグには①シートバッグ、②ドラムバッグ、③サイドバッグ(サドルバッグ)があります。
MT-07のリアシートは座面が小さいので、ドラムバッグがおすすめですね。
まとめ
ここまで、MT-07の基本性能の高さとツーリングの利便性について解説してきました。
軽量コンパクトな車体とトルクフルな二気筒エンジンで、峠やワインディングを走らせれば軽快そのもの。余裕のあるパワーで高速巡航もラク。自然なライポジで疲れにくく、そして燃費もよい。
このように総合力が高く、ミドルクラス最高峰のツーリング性能を誇ります。
気軽に付き合える「一生の相棒」のポテンシャルがあり、「操る楽しさ」が素晴らしいバイクなので、乗っていて本当に気持ちのよいバイクですよ。