MT-07のレバー交換の方法が知りたい! 純正品はクラッチレバーが遠い…。 手が疲れないおすすめのレバーはある?
あなたのこんなお悩みを解決します。
この記事では、以下のようなポイントを中心に、ヤマハMT-07に標準装備されている純正ブレーキ・クラッチレバーの交換方法を解説します。
- MT-07レバー交換(左右)の手順を写真で解説
- レバー交換で得られた体感効果
- MT-07におすすめのレバーを紹介
MT-07のクラッチレバーって、遠くて手が疲れませんか?
特にロングツーリングに行くと、「左手がやけに疲れている…」という人も多いはず。
ここで紹介するレバー交換を実践すれば、クラッチが軽く感じて手が疲れなくなりますよ。また、ブレーキのタッチが自然で柔らかくなり、車体制御や運転の安定感が向上しますよ。
この記事を書いている僕は、2019年夏にMT-07を新車で購入してから、2回のレバー交換を行いました。その時に身につけたノウハウをここで公開し、写真つきでわかりやすく解説していきますよ。
この記事を読めば、誰でも簡単にMT-07のレバー交換ができますよ。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
純正ブレーキ・クラッチレバーについて
はじめに、MT-07の純正レバーについて個人的にコメントしておきますね。
一般的なヤマハ純正品を装備
純正の状態では、一般的なヤマハ車に搭載されているレバーが装備されています。
ブレーキレバーには調整機構がありますが、クラッチレバーには調整機構がありません。
ブレーキレバーは自分好みの位置に調整できるのでよいのですが、「クラッチレバーがグリップから遠く握りづらい…」と僕は感じます。
※大柄な人は気にならないかもしれませんが、一般的な体格の人や特に女性などは気になると思います。
交換の動機:操作感が悪くて疲れる…
そのせいで、半クラッチやシフトチェンジにスムースさを欠き、どこかギクシャクした操作になってしまっていました。
特にロングツーリングに行こうものなら、「左手がやけに疲れるな…」と僕は感じます。
そういうわけで、この問題を解消するために、社外パーツに交換することにしたんです。
ご存知のとおり、クラッチ・ブレーキレバーは車の駆動力や速度をコントロールしていて、ライダーの安全に直結する重要な部品です。
そんな重要なパーツだからこそ、「スムースな操作ができるようになりたい!」と思って、交換に踏み切りました。
【実例】MT-07レバー交換の手順を写真で解説
MT-07のレバー交換をするのに必要なもの・工具は、以下のとおりです。
必要なもの・工具
- 10mmソケットレンチ
- マイナスドライバ
- グリス
- ウェス
- 交換するレバー
WAKO’Sのメンテルーブは、クラッチの注油に使いました。レバー交換では必須ではないです。
上記の工具はホームセンター等でも入手できますが、まだ持っていない人は以下のような簡易セットがおすすめです。
こういった工具があれば、とりあえずレバー交換は可能です。
その他にもMT-07をいろいろメンテナンスしたい人には、以下のような本格的なセットもおすすめです。
値段は少々張りますが、品質と便利さは折り紙つきです。僕も実際に使っていますよ。
グリスは、以下のような一般的な万能グリスで十分です。1本あればずっと使えます。
ウェスも一般的なものでOKです。
今回交換したレバー「EFFEXスムースフィットレバー」
今回交換したレバーは、EFFEX スムースフィットレバーです。
後半で体感効果についてもインプレしますが、かなりおすすめのレバーです。以前は以下の中華製の安いレバーを使っていたんですが、どこか違和感があったんですよね。
それでは、実際の作業手順がわかる画像を交えながら説明していきますよ。
右レバー・左レバーで順番は決まってませんが、より簡単な右レバーから作業をはじめましょう。
ブレーキレバーの交換方法・手順
ブレーキレバーの交換は、以下の手順に沿って進めていきましょう。
ブレーキレバー交換では、10mmナットとボルトを外します。次の画像で指差ししているので、確認してくださいね。
ソケットレンチを使って、下側の10mmナットを外していきましょう。
ソケットレンチをあてます。
ナットをなめないように緩めます。
ある程度緩めたら、指で外していきましょう。
はい、外れました。無くさないように、白いウェスの上などに置きましょう。
続いて、マイナスドライバーを使ってボルトを外していきましょう。
上からマイナスドライバーをあてます。
くるくると回して緩めていきます。
はい、外れました。これも無くさないように注意しましょう。
次は、レバーを外していきましょう。横に引っ張れば、そのまま簡単に外れますよ。
レバーを持って横に引っ張ると外れます。
はい、外れました。そんなに難しくないですよね。
ここで、外した部品をグリスアップしましょう。
古い油で汚れているので、しっかりとふき取ってから新しいグリスをさしていきます。
ウェスを使って、ボルトの汚れをしっかりとふき取ります。
レバーの取り付け部の汚れもふき取ります。
ここでグリス登場です。
指に少しグリスをとり、レバーとの接触部分に塗布します。
ボルトの胴体部分もしっかりグリスアップ。
いよいよ最後の工程。新しいレバーを取りつけていきましょう。
マスターシリンダーのプッシュロッドが、レバーのくぼみにハマるようにあてます。
ここからボルトを通していきますが、少しコツがあります。
ボルトを通す穴とレバーの穴がぴったりと合うように、上から見下ろしながら位置を決めましょう。
位置が決まったら、ボルトを通します。まずは指ではめて軽く締めましょう。
マイナスドライバーで締め付けます。
ボルトを締めたら、ナットを取り付けます。はじめは指でやさしく。
ソケットレンチで締め付けます。ガチガチに締める必要はないですよ。
以上でブレーキレバーの交換が完了です。ブレーキレバーを軽く握って感触を確かめましょう。がたつきや違和感がなければOKです。
思ったより簡単でしたよね?
難しいポイントをあげるとすれば、しっかりとボルトを通すことですね。レバー穴とボルト穴の位置が合っていないと、いくら回してもボルトが締まっていきません。
クラッチレバーの交換方法・手順
次は、左側のクラッチレバーを交換していきますよ。工程が多いので、ブレーキレバーよりも少し難しいですね。
しかし、以下の作業手順に沿って進めれば簡単に交換できるので、恐れる必要はありませんよ。
クラッチレバー交換も同様に、10mmナットとボルトを外します。次の画像で指差ししているので、確認してくださいね。
ソケットレンチを使って、下側の10mmナットを外していきましょう。
ソケットレンチで緩めます。
ボルトが動かないように、上から指で押さえます。
ある程度緩んだら、指で外していきます。
はい、外れました。無くさないように注意します。
次は、ボルトを外していきます。クラッチ側のボルトは、下から押し上げるだけで簡単に外れます。
下から指をあてて、
そのままグッと押し上げます。
上からつかんで引っ張り上げます。
はい、外れました。これも無くさないように注意します。
ここが最も難しい部分です。気を取り直して進めましょう。
まずは、レバーを横にスライドさせます。
しかし、ブレーキレバーと違って、横に引っ張るだけでは簡単に外れません。
以下のような構造になっていて、クラッチワイヤーとつながっているからです。
黄色線で囲んだ部分がアジャストダイヤル、白線で囲んだ部分がタイコ、赤線で囲んだ部分がカラーと呼ばれる部品です。
まずはダイヤルを回して、以下のように切り欠き(溝)が一直線に並ぶようにします。
次にタイコを外します。レバーに溝がほってあるあるので、うまくワイヤーをずらしながら外します。
これでレバーが外れたはずです。
古いレバーからカラーを外して、新しいレバーに装着しましょう。
こんな感じの小さな部品ですが、重要なので無くさないように気を付けましょう。
タイコは油で汚れているはず。ウェスでしっかり汚れをふき取ります。
油で手が汚れると思いますが、大事な工程なので頑張りましょう!
各部品をグリスアップしましょう。
タイコに新しいグリスを塗布します。
ワイヤー部分も軽くグリスアップ。ボルト・カラーにも忘れず塗布します。
いよいよ、新しいレバーを取り付けます。ここでもいくつかポイントがありますよ。
まずはタイコをレバーに取り付けます。
タイコを溝にそってつけたら、角度を変えて、
レバーをハンドルと平行に。
さらに向きを変えて、レバーをスライドさせながら溝にワイヤーを通していく。
ここから、少しカメラアングルを変えて解説。
指差ししている位置にピンがありますが、このままだとレバーがはまらないので、
右手の指を使って、ピンを押し込みます。
そのまま左手でレバーをスライドさせていくと、
はい、うまく装着できました。
ボルト穴とレバー穴をうまく合わせます。
はい、合いました。
ここでグリスアップしたボルトを取り付け。
グッと下に押し込みます。途中で引っ掛かりを感じたら、少し回しながら押し込むと、最後まではまります。
下からナットを指で締めます。
最後はソケットレンチで締め付け。ガチガチに締め過ぎないように注意。
以上で、クラッチレバーの交換が完了です。レバーを軽く握って、がたつきや違和感がなければOKです。
難しいポイントは、クラッチワイヤーの取り外しだと思います。クラッチの調整ダイヤルの切り欠きをあわせて、うまく取り外しましょう。
これで、ブレーキ・クラッチレバーともに交換できました。早速、新しいレバーの使い勝手を確かめますよ。
EFFEXスムースフィットレバー交換で体感できた効果
「EFFEXスムースフィットレバー」に交換した後、早速ツーリングで使い心地を確かめることにしました。
時期的にちょうど、神奈川県「吾妻山公園 菜の花畑」が見頃を迎えていたので行ってみることにします。東京から往復で約150km程度の距離。
高速道路を除き、市街地から郊外の幹線道路まで様々な場所でテストできました。
結論から言うと、「適正位置で握り心地が向上したのと同時に、操作感が各段にレベルアップ」しました!
左右ともに6段階で調整できるので、自分の手のサイズにぴったりのポジションが簡単に作れます。
ブレーキレバーに関する変化
まずブレーキレバーですが、メーカーの謳い文句でもある「握り心地」がソフトで確かに握りやすいです。カドがない形状で丸みを帯びているので、指に自然とフィットする感じがします。
ブレーキのコントロールもしやすく、強く握っても弱く握ってもブレーキの感触が指にしっかりと伝わってきます。
制動力が直接上がったわけではないですが、ブレーキコントロールがしやすくなった分、ブレーキング時のぎくしゃく感が軽減されて、運転がよりスムースになったと思います。
クラッチレバーに関する変化
次に左レバーですが、クラッチレバーの方が体感効果は大きいと思います。
握り心地がソフトで指に優しい形状のため自然な動作で握ることができ、クラッチが軽くなったように感じます。
また、レバーも自分の手のサイズにあわせた位置に調整でき、無理なく握ることができるため長時間のツーリングでも手が疲れにくいです。
実際、この日は渋滞等で半クラッチを多用する場面も多かったのですが、全く疲れませんでした。
まとめ:MT-07のレバー交換は簡単なのに改善効果大!
今回、左右レバー交換によって、 滑らかなブレーキ・クラッチ操作ができるようになりました。
スムースな運転は事故・トラブル軽減にも役立ちますし、取り外した純正レバーは万が一レバーが壊れた際のスペアパーツともなります。
実際に僕も、外した純正レバーはツーリングバッグに入れて携行しています。
今回の実体験によって、レバー交換は簡単な作業で大きな効果が得られるコスパの高いカスタムだということを実証できました。
特に、
クラッチが重くて、半クラが大変…
握力が弱いから、長時間乗ると手が疲れる…
などと感じている人には、かなりおすすめできます。手が小さい人や力の弱い女性にも最適。
握り心地が向上し、半クラッチやシフトチェンジがスムースになって操作感がよくなることが期待できますよ。
あなたも「こだわりの握り心地」を手に入れてみてくださいね!
最後に、ここで紹介した道具をもう一度まとめておきますね。
MT-07のカスタムに関しては、以下の関連記事もおすすめです。同じように写真つきでわかりやすく解説しているので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。