2021年春、中国・四国の絶景道をバイクツーリングで巡る8日間の旅に出ました。山深い四国山地を走る山岳道路、雄大な太平洋や穏やかな瀬戸内海沿いを行くシーサイドラインなど、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を巡ることができました。そんな一生忘れられない感動の連続を、デジタル一眼で撮影した高精細な写真とともにレポートしていきます。ツーリング・ドライブの企画にお役立てください。
Day7は、高原ドライブルート「三瓶アイリスライン」、中国地方最高峰の大山を周る「大山環状道路」、倉敷No.1の夜景が素晴らしい「鷲羽山スカイライン」などを巡りました。
中国グルメでは、出雲地方の名物「出雲そば(割子そば)」をいただきました。道中では美しい日本の棚田風景にも出会います。
それでは、中四国を巡る絶景ツーリング紀行、Day7のはじまり はじまり
朝の出発
みと自然の森キャンプ場を出発します。朝のゴミ出し(極少量)時に、管理人さんとあいさつを交わし、キャンプ場を後にします。
と思ったら小雨が降ってきたので、そそくさとレインスーツを着込みます。
龍姫湖
小雨降る中、国道191号・186号を伝って龍姫湖へと向かいます。山の中を走る快走路を駆け抜けて、龍姫湖にやって来ました。
龍姫湖は、広島県安芸太田町にある温井ダムの建設に伴って出現した人造湖です。
赤い龍山峡大橋が美しい
龍姫湖では、大渓谷にかかる赤い龍山峡大橋が見どころです。ちなみに、龍姫湖はダム湖百選に選出されています。
猪山展望台からの眺めが絶景
この龍姫峡大橋を眺める絶好のポイントが猪山展望台です。
ここからは、龍姫湖と龍山峡大橋を見下ろす渓谷美を眺めることができます。赤いアーチ橋構造が美しいですね。
険しい山の中を道が貫いていきます。
朝食:道の駅「瑞穂」
そういえば本日は朝食がまだでした。お腹が空いてきたので、道の駅瑞穂で朝食をとることにします。
道の駅のうどん屋さんで肉うどんをいただきます。雨天走行で冷えた身体が、ほっこり温まっていきます。
見返してみるとわかるけど、今回の旅では麺類ばかり食べていますね笑
じゃがコロッケとアジフライも追加オーダー。優しい味わいで美味しいです。
三瓶アイリスライン
続いてやって来た絶景道は、三瓶アイリスライン。島根県中央部にそびえる標高1,126mの三瓶山(さんべさん)の麓をぐるりと周遊する、約16kmのツーリングルートです。
実際に東西南北の各方面から、三瓶山のなだらかな山容を眺望できます。
この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。
三瓶山を周遊する貴重な高原ルート
三瓶山の麓には西の原や東の原など、草原地帯が広がっています。
中国地方では数少ない、貴重な高原ツーリングルートとなっています。
西の原から眺める男三瓶山の雄姿が絶景
三瓶山は山陰地方でも珍しい活火山で、盛り上がったこぶのような見た目が特徴的な鐘状火山(しょうじょうかざん)です。
この三瓶山を望む絶好のポイントが、西の原です。
広い駐車場も整備されているので、必ず立ち寄っておきたい展望スポットですよ。
男三瓶山(左)と子三瓶山(右)が仲良く並ぶ手前に、バイクを置いてみました。
昼食:出雲そば
三瓶山をぐるっと周遊した後で、昼食をとることにします。せっかく島根に来ているので、名物の出雲そばをいただくことにしましょう(また麺類…)。
人気店「うぐいす茶屋」
三瓶山東麓のほど近くにある蕎麦店、「うぐいす茶屋」にやって来ました。
こだわりの手打ちそばをはじめ、ヤマメの塩焼きなど和食が充実している食事処です。
島根名物の出雲そば(割子そば)をいただく
早速、出雲そば(割子そば)をオーダーしてみました。割子そばは、出雲地方でよく食べられている郷土そばで、日本三大そばの一つに数えられています。
こんな感じで、割子(わりこ)と呼ばれる丸い漆器を三段重ねて食べるスタイルです。
初めてこの割子そばを食べましたが、最初は食べ方が分からず一瞬戸惑いました。店員さんに聞くと、別テーブルに用意されていた解説を渡してくれました。
つゆをそのまま上からぶっかける要領で、2段目、3段目にはそのまま1段目の割子で余ったつゆを使いまわしていくようです。意外とシンプルで気に入りましたよ。
そばの風味がたっぷりで手打ちそばのこだわりが感じられる、とても美味しいおそばでした。
店員さんの感じやお店の雰囲気も落ち着いていてよかったですね。女性の店員さんが多かったのですが、とても気さくな感じで元気よく働いていて、お店自体に活気がある感じがしましたね。
これは持論ですが、女性が元気なお店や組織は、やっぱりいい仕事しますよね。
棚田風景
次の絶景道に向かう途中、山間部を走っていると棚田風景が目に飛び込んできました。
のどかな山村風景が美しいですね。日本にはまだまだ僕が見たことのない景色がたくさんありますね。
人口減少が続く山陰地方。こんな素敵な景色がいつまでも残り続けてほしいですね。
大山環状道路
続いてやって来た絶景道は、大山環状道路(だいせんかんじょうどうろ)。
この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。
中国地方最高峰の大山を周遊する
中国地方最高峰の大山(標高1,729m)の中腹部を周遊するツーリングルートは、見どころも多いです。
大山には、西日本屈指とされるブナ林が広がっています。
新緑のブナのトンネルをくぐる、爽やかな道を駆けていきます。
桝水高原から「伯耆富士」を眺める
西麓に広がる桝水高原から大山を見上げます。
きれいな円錐形でなだらかな裾野から、「伯耆富士(ほうきふじ)」と呼ばれています。見る者に安心感を与えるような、やさしい山容ですね。
しばらく見入っていると、芝地に何か動く物体がいることに気づきました。
よく目を凝らして見ると・・・
ハクビシン(?)がいるではありませんか! 額をちょっぴりケガしているようで痛そうです。あまり近づかず、遠くからそっとカメラを構えて離れました。
鍵掛峠から望む南壁が絶景
この桝水高原から東に進むと、鍵掛峠があります。ここは絶好の展望ポイントで、大山のもう一つの顔を見ることができます。
先ほどのやさしい山容とは対照的に、岩が露出した険しい山容を見せます。崩落が続いているようで、一の沢~三の沢を見るとその様子がわかります。
アクシデント発生!
大山南壁の雄姿を捉えようと撮影に夢中になっていたところ、ここでアクシデント(事故)が発生!
道路脇の石垣の上に立って撮影していたところ、落ち葉・枝に足をとられてズルっ! 気づいたときには、高さ約1.5~2mある石垣から落ちた後でした。
道路脇のU字型側溝、コンクリートの角に左半身を強打してしまいました。すぐに立ち上がることはできましたが、「あ、これヤバイやつ」と直感しました。
左足の太ももに強烈な痛みと、左肺での呼吸に違和感を覚えました。しかし、次の絶景道が僕を待っているので、ここで歩みを止めるわけにはいきません笑
左足を引きずりながら、本日最後の絶景道での夜景撮影へと向かいます。
鷲羽山スカイライン
すっかり暗くなってしまったので、先にホテルでチェックインを済ませてから向かうことにします。
落ち着いて見てみると、左足が1.5倍ぐらい腫れてます…。
とは言え、せっかくの撮影チャンスを逃すわけにはいきません。
痛みと格闘しながら、本日最後の絶景道、鷲羽山スカイラインにやって来ました。
鷲羽山スカイラインは、児島半島最南端にある鷲羽山に向かう、元有料の観光道路です。
この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。
倉敷No.1の夜景が楽しめる
山道を行くアップダウンのある延長約18.5kmの道からは、水島臨海工業地帯(水島コンビナート)の壮大な眺めを眼下に展望します。
ここは倉敷で人気No.1の夜景スポットでもあります。
水島コンビナートの煌く工場夜景
日本有数の工業地帯から放たれる煌々とした光は、赤・青・緑など色とりどりの煌きを見せます。
この幻想的な光景は、まるで宝石を一面に敷き詰めたような箱庭的世界を思わせます。
宿泊地:倉敷水島のホテル
工場夜景を撮影した後は、水島のホテルに戻りました。
常備薬の痛み止めを飲んで、ベッドに入ります。
明日の朝歩けなくなってたらどうしよう…、そんな不安な気持ちを抱えたまま眠りにつきました。
Day7の走行距離: 489km