小豆島の大渓谷を駆ける『寒霞渓ブルーライン』と源平合戦の地を望む『屋島スカイウェイ』を走る!香川の絶景道ツーリング

中四国ツーリングで絶景道を走ったブログ:寒霞渓ブルーライン~屋島スカイウェイ編

ふるけん
ふるけん

2021年春、中国・四国の絶景道をバイクツーリングで巡る8日間の旅に出ました。山深い四国山地を走る山岳道路、雄大な太平洋や穏やかな瀬戸内海沿いを行くシーサイドラインなど、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を巡ることができました。そんな一生忘れられない感動の連続を、デジタル一眼で撮影した高精細な写真とともにレポートしていきます。ツーリング・ドライブの企画にお役立てください。

Day8は、舞台を再び四国に戻します。瀬戸内海に浮かぶ「小豆島」、大渓谷を駆け上がる道「寒霞渓ブルーライン」、源平合戦でも有名な屋島に向かう「屋島スカイウェイなどを巡りました。

曇りの小豆島をぶらりと巡りますが、実はこの曇りこそが絶景を作り出してくれました。グルメを含めて小豆島観光を堪能した後は、屋島の地で日本の歴史に思いを馳せます。

それでは、中四国を巡る絶景ツーリング紀行、最終日:Day8のはじまり はじまり

Day8の主な旅程
景勝地:小豆島

絶景道:寒霞渓ブルーライン

絶景道:屋島スカイウェイ

移動:四国→関東

朝の出発

全8日間の中四国ツーリングも、いよいよ最終日を迎えました。思い残すことがないよう、今日もたくさん走りますよ。

昨日は夜景だけしか見なかったので、朝一番の鷲羽山スカイラインを走行。

見どころとしては、この橋の上からの眺めがよかったですね。

南側では下津井瀬戸大橋を正面に望みます。

一通り走ったら、小豆島に向かいましょう。瀬戸大橋を渡って、高松港を目指します。

小豆島観光

高松港に到着しました。

15分後ぐらいに出発の船があったので、乗船手続きを終えて早速乗り込みます。

小豆島フェリーで上陸!

2021年現在、小豆島フェリーは2つの航路があります。高松港⇔土庄港、高松港⇔池田港です。行きは池田港行きのフェリーに乗りました。

船内は広く、設備も充実しています。売店兼うどん屋があったので、ここで朝食をいただきくことにします。

肉うどんをオーダー。

簡易な売店なので、さすがに讃岐うどんのコシは感じられませんが、優しいだしが体にしみます。

興味をひかれたので、小豆島オリーブサイダーも飲んでみます。

旅感が一気に増しましたね。味は普通のサイダーと同じように飲めて、オリーブのクセ等はなく飲みやすかったですよ。

船内アナウンスが流れ、まもなく上陸です。甲板に出ると、小豆島が目のまえに迫っていました。

マルキン醤油

下船後、まずは醤油メーカーのマルキン醤油にやって来ました。とても歴史を感じさせる出で立ちですね。

小豆島と言えばオリーブが有名ですが、実は醤油の名産地でもあります。香川の醤油の生産量は全国5位、そのうちの約半数を小豆島産が占めるのです。

小豆島にはたくさんの醤油蔵が軒を連ねていて、あたりには醤油の香りが漂います。バイクで通りを走ると、いい匂いがしましたよ。

マルキン醤油の歴史を展示した記念館が無料開放されていたので、立ち寄ってみました。

こうした木桶仕込みの昔ながらのスタイルが小豆島流だそうです。写真で見ると大きさがイメージしにくいですが、大人が何人も入れるぐらいのサイズでしたよ。

お隣の売店では、醤油に関連したものがいろいろと販売されています。

ここでは、名物醤油ソフトクリームをいただくのが定番。甘じょっぱくて美味しいです。

ソフトクリームだけでは口が甘くなるので、しょうゆせんべいで塩気をプラス。このコラボが絶妙でしたよ。せんべいは売店で買えます。

道の駅「小豆島オリーブ公園」

小豆島を一通り走った後は、小豆島オリーブ公園にやって来ました。

2014年公開の魔女の宅急便のロケ地になったことで、インスタ映えを狙った観光客も多く訪れるスポットです。

レストランで昼食をとることにします。特産のオリーブを使ったメニューが並ぶ中、オリーブ豚を使った焼豚丼をオーダーしました。

お肉がとろっとしていて、旨味が凝縮された感じがします。甘辛い濃厚なタレと、ほどよく甘い豚肉がよく合いますね。

うん、美味しいですよこれは。

他にもオリーブラーメンがありました。小豆島を訪れた際は、ここでのランチをおすすめしますよ。小豆島オリーブの恵みを堪能できる、素晴らしい場所ですよ。

オリーブ豚とは?

地元香川で育てた豚に、香川のオリーブ果実を与えることで、肉質に旨味と甘味が増すという。

寒霞渓ブルーライン

小豆島の魅力はまだ他にもあります。絶景道、寒霞渓ブルーラインです。

この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。

奇岩・奇勝の眺めが素晴らしい

小豆島にある寒霞渓は、東西7キロメートル、南北4キロメートルに及ぶ大渓谷です。日本三大渓谷、日本三大奇勝などに選出されていて、渓谷美と奇岩奇勝の眺めを楽しめます。

寒霞渓を駆け上がる山岳ワインディング

この寒霞渓に向かう約16kmの山岳ワインディングロードが、寒霞渓ブルーラインです。

急勾配の上り坂が続きますが、全線を通じて展望がよく、奇岩群や瀬戸内海を展望できる絶景道です。

山岳道らしいヘアピンカーブもあり、走りも楽しい道でしたね。

名前の由来となった寒霞が現れる

スカッと晴れた日も素晴らしいのですが、曇天の日は幽玄な渓谷に漂う神秘的雰囲気が一層増します。

春の半ばの肌寒さを覚える日、渓谷に霞がかかっていました。これこそまさしく、寒霞渓の名前の由来となった「寒霞」を目にした瞬間でした。

運よく、寒霞渓の神髄を味わうことができました。

走りを楽しんだ後、小豆島から高松へと戻ります。

屋島スカイウェイ

高松港からほど近くの屋島スカイウェイにやって来ました。

この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は以下の関連記事からチェックできますよ。

源平合戦の舞台となった歴史ある地

屋島は、源平合戦の地となったことで有名です。道中、古戦場を眼下に眺めることができます。

平家物語で語られた伝説の数々がこの地に残り、「那須与一 扇の的」伝説もここで生まれました。

那須与一 扇の的とは?

「平家物語絵巻」巻十一にある屋島の戦い「扇の的」。

 夕暮れ時、休戦状態になった戦場に、平家軍から一艘の小船が寄ってきます。小船から出てきた女性は、真っ赤な日輪が描かれた扇を掲げ、「この的を射よ」と源氏軍を挑発します。源義経はこの挑発を受け、弓の名手「那須与一」が射手として前に出ます。

 そして・・・

 両軍が見守る中、あたりは緊張感と静寂に包まれます。波打つ音だけが響き渡る中、与一は精神を集中し扇に狙いを定めます。放たれた矢は、張り詰めた空気を切り裂きながら進み、見事に扇を射落としたのでした。

 矢は海に落ち、扇は空を舞い上がります。春風に吹かれひらひらと踊りながら、やがて海に落ちました。美しい夕日を背に、赤い日輪の扇は白波に揺られ漂います。沖の平氏は船を叩いて感嘆し、陸の源氏は箙を叩いて歓喜しました。

 これが平家物語の名場面、「扇の的」です。

メサ台地を駆け上がる快走路

この屋島、ちょっと面白い形をしています。

これは高松港から小豆島に向かう時に撮影した1枚。頂上部が平坦なのに対して、斜面は切り立った崖になっています。こうしたテーブル上の地形をメサと言い、国内ではほかに長野県佐久市と群馬県下仁田町の間にある荒船山が有名ですね。

ヒストリーだけでなく”ミステリー”も一級品!?

誰もが知っている日本の歴史(ヒストリー)に触れられる屋島ですが、それだけではありません。実はミステリーも一級品なんですよ。

ミステリーゾーンと呼ばれる有名なスポットです。あなたには、上の画像の道がどうなっているように見えますか?

坂道に見えていると思いますが、下り坂に見えますか? それとも…?

真相はぜひ現地で確かめましょう。実際、現地に行った僕も写真では間違えてしまいました。

屋島最大のミステリーに触れてみてください。

屋島寺にご参拝

屋島スカイウェイを上りきると、屋島寺があります。ぜひあわせて参拝していきましょう。

四国狸の総大将、太三郎狸が鎮座していますので、ぜひお参りしていってください。日本三名狸の一つに数えられ、地元で信仰される狸様です。

夕食:締めはやっぱり讃岐うどん

屋島スカイウェイを下り、夕食をとることにします。

四国で最後の夕食は・・・

やっぱり讃岐うどん! 初日と同じうどんで締めくくります。

名店「ざいごうどん本家 わら家」

屋島神社の隣にある「ざいごうどん本家 わら家」でうどんをいただきます。

店内は十分なスペースがあり、歴史ある日本家屋で雰囲気があります。茅葺屋根も一見の価値ありです。

これは味のほうも間違いないと、期待に胸が高鳴ります。

食べ応え十分! 肉ぶっかけうどん

釜あげうどんやぶっかけ、生醤油うどんなど種類が豊富ですが、僕がオーダーしたのは肉ぶっかけうどん。

素材のよさが伝わってくる、素直でやさしい味付けです。肉はよくある辛めの濃い味ではなく、どちらかというと薄味でほんのり甘みを感じます。

うどんは茹でたてでコシがあり、つけ汁もだしがよく利いていて美味しいです。おろしとネギを加えて自分好みに調整しながら、あっという間に完食。のど越しのよいうどんがツルツルと胃袋に吸い込まれていきました。

味・量ともに満足感のある優しい一杯でした。

大移動:四国→関東

さて、家に帰るまでがロンツーです。この時、時刻はだいたい6時頃。これから関東に向けて高速で帰ります。

途中のSAでこまめに休憩しながら、約700kmの道のりをのんびりと進みます。静岡あたりで疲れがどっと押し寄せ、元気がなくなりました…。

結局、自宅に着いたのは深夜3時半ごろ。意識がもうろうとした状態でフラフラでした。さすがに、700kmの大移動は疲れた…。

旅の終わり

これで、すべての旅程を無事に終えることができました。途中で足をケガするなどアクシデントに見舞われながらも、一生の思い出になる素晴らしいツーリングを体験できました

そんなツーリングの醍醐味を記録するとともに、世の中のライダー(候補含む)に向けてこの経験をシェアしたいと思い、ブログを執筆してきました。全8日間のツーリング紀行はいかがだったでしょうか

今回の中四国ツーリングはこれにて終幕ですが、僕の旅はまだまだ続きますよ!

次回の絶景道ツーリングにもご期待ください。

ふるけん
ふるけん

次なる舞台は、地元・九州を巡る夏のツーリングか…?

(実際に行ったので下記に関連記事を貼っておきます)

おわり


Day8の走行距離: 864km

全8日間の総走行距離: 3,779km

ツーリングマップル 中国・四国2023
ライダーなら1冊は持っておきたい定番マップの中国・四国エリア版。ベテランライダーによる実走取材で毎年、信頼度の高い最新情報にアップデートされています。おすすめルートは地図上でマーカーが引かれているので、走るべき道がすぐにわかります。主要な観光スポットをはじめ、道の駅や食事処、桜・紅葉スポットなども掲載されているので、これ一つで旅の企画とツーリングの幅がぐっと広がりますよ。