2020年夏、北海道の絶景をバイクで巡る9日間の旅に出ました。日本海沿いのシーサイドライン、野性味あふれる道東の道など、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を走破。そんな感動体験を、一眼で撮影した高精細写真とともにレポートします。
Day8では、糠平国道、ナイタイ高原牧場などを巡りました。
いよいよ旅も最終日。晴天に恵まれたので、Day2で曇りだった三国峠を再訪し、絶景を拝むことに成功しました。本州に戻る前、最後に食べておきたかった北海道グルメはというと・・・
それでは、北海道を巡る絶景ツーリング紀行、Day8のはじまり はじまり
Day8の主な旅程
朝の出発
いよいよ最終日。北海道ツーリングも今日で終わりとなる。
ちょっぴり名残惜しさを感じながら、キャンプ場を後にした。
今日は早い時間にツーリングを終え、あとはフェリー港への移動だ。2日目に訪れたときに曇天だった三国峠を再訪してみようと思う。その後は、ナイタイ高原牧場で観光する予定だ。
長旅を支えてくれたキャンプギアに感謝しながら、撤収します。
糠平国道
上士幌から糠平国道(国道273号)を北上して三国峠へ向かう。この旅の2日目にも一度訪れているが、その時は曇天だったため、期待していた景色を見ることができなかった。
今回はどうかというと…
雲はあるが天気は晴れ。今日はよい眺めが期待できそうな予感。
この道は、絶景ロード100選に選出されている。見どころやアクセスなどの詳細情報は、以下の関連記事から確認可能だ。
三国峠
三国峠から大雪山系を一望する。眼下には見渡す限りの原生林。手つかずの大自然の絶景に心を奪われる。
松見大橋
三国峠からの眺めもよいが、少し下った場所から見える松見大橋と大雪原生林の眺めも一層素晴らしい絶景だ。突然現れる巨大建造物の人工美と大自然のコントラストが、他には無い独自の景観を作り出している。
上士幌からここまでは約1時間かかるため、往復することを考えると決して近いとは言えない。しかし、手間を惜しまず再訪して本当によかった。この景色は間違いなくここでしか見られない。
ひがし大雪自然館
糠平国道を引き返す復路で、ひがし大雪自然館と温泉公園に立ち寄ってみる。
ひがし大雪自然館は、大雪山国立公園の東大雪地域を中心とした自然や歴史、地域の情報を発信する博物展示施設だ。周辺の地域に住まう生き物の標本や展示が充実している。
ぬかびら源泉郷
糠平湖の湖畔にある温泉街が、ぬかびら源泉郷。100%源泉かけ流しが特徴の趣ある温泉街だ。宿泊施設や日帰り入浴もあるが、無料の足湯が併設された温泉公園もある。
本当なら温泉に浸かっていきたいところだが、手軽に足湯を楽しむことにした。日陰でのんびりと足を温めながら、リフレッシュすることができた。
白樺林
糠平湖付近の道では白樺林の眺めがよい。緑が美しい爽やかな風景の中を快走していく。紅葉の秋もまたよさそうだ。
国道沿いには旧国鉄士幌線幌加駅跡があり、歴史を感じられる観光スポットになっている。残された線路が草に覆われていく様子に、どことなくノスタルジーを感じる。
糠平国道の走りを満喫下後は、ナイタイ高原牧場に向かう。
ナイタイ高原牧場
ナイタイ高原牧場は、総面積約1,700ha(東京ドーム358個分)の広さを持つ日本最大の公共牧場。牛たちがのんびりと草を食む牧歌的な光景も見られ、広大な土地の圧倒的スケール感を楽しめる。
ナイタイテラス
頂上付近には2019年に新規オープンした「ナイタイテラス」があり、雄大な牧場の景色を展望テラスから楽しめる。高台から十勝平野を一望すると、地平線まで見通せる絶景が広がる。
レストランも併設されていて、ナイタイ和牛を使ったハンバーガーやソフトクリームを味わえる。全面ガラス窓の展望カフェでは、ダイナミックな景色を眺めながら食事を楽しめる。
実際に行ってみてわかったことは、「とてもきれいな牧場」だということ。景色だけでなく施設も新しくきれいで、お洒落スポットでさえあるように見えた。
高原ドライブ
ナイタイ高原牧場の魅力はこれだけではない。
入口ゲートから標高800mまで駆け上がる牧場内の約7kmの道は、広大な牧草地を縫うように走る絶景ドライブルート。なだらかな起伏の丘陵地をうねるようにしてアップダウンする快走路だ。
広大な土地に緑の芝のじゅうたんがどこまでも続いていて、雄大な景色に感動する。この道だけでも十分に楽しめるツーリングスポットだ。
帯広でランチ
高原地帯から十勝平野に下って、帯広市街へと向かう。実はこの日、どうしても食べたいメニューがあった。それは、この旅の初日にも食べた十勝豚丼。
この味が忘れられず、東京に帰る前にもう一度食べておきたかったのだ。絶品豚丼ランチでパワーを補給して、最終目的地となる苫小牧港へと向かう。
苫小牧港へ
帯広から苫小牧港までは約3時間の道のり。これまでに訪れた各地の思い出を振り返りながら、最後のドライブを楽しむ。
北海道の景色も見納め
麦わらロールや一直線の道など、北海道らしい風景もこれで一時見納め。広大な土地と自然に感謝しながら走る。
十勝平野は日差しが強く、この日は気温30度以上。朝から走り続けていたこともあって、途中で頭がくらくらしてしまった。いま思えば熱中症一歩手前のような危険な状態だったかもしれない。こまめな休憩が大事。
いよいよ乗船・出航
出航時刻の前に無事、苫小牧港へ到着。太平洋フェリー「きたかみ」に乗船して仙台港へと向かう。バイクでの乗船も油断せず慎重に進入。
乗船後しばらくして、いよいよ出航の合図。汽笛が鳴る。時刻は19時。あたりが暗くなった中、港を離れ別れを告げる。
さよなら、北海道。
旅の終わり…
全9日間にわたる僕の旅が終わりを迎えた。
振り返ると、最初は苫小牧から帯広へと向かい、苫前、稚内と日本海に沿って北上。次に紋別、知床とオホーツク海に沿って南下。そして厚岸、釧路と太平洋に沿って西進。
道北と道東を周遊する形で、その土地の美味しいものを食べ、歴史を知り、素晴らしい景色を眺めることができた。旅ならではの人との出会いもあった。
中でも景色については、北海道に来なければ絶対に見られなかった、感動的な風景とたくさん出会えた。
「日本にもこんな絶景があるのか!」と思わせてくれたし、「やっぱり日本の風景っていいなあ、心が和むなあ」と改めて気づかせてくれた。
自分の世界が少し広がったと思う。一方で、僕がまだ知らない北海道の魅力もたくさんあるので、来年も再来年も時間が許す限り、この北の大地をツーリングしたい。
おわり
Day9 の走行距離 : 391km
全9日間の総走行距離 : 2,611km ※東京⇔仙台の移動距離を除く
前の記事
参考:北海道ツーリングの費用まとめ
全9日間の北海道ツーリングにかかった費用や、実際に行ってみた感動したおすすめのツーリングスポットなどは、参考情報として以下の記事にまとめてみた。
以下の記事では、フェリー移動も含めた全11日間にかかった実際の費用を、宿泊費・食費など内訳表にして全部公開している。旅の予算を考える参考になるので、ぜひチェックしてみてほしい。