2020年夏、北海道の絶景をバイクで巡る9日間の旅に出ました。日本海沿いのシーサイドライン、野性味あふれる道東の道など、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を走破。そんな感動体験を、一眼で撮影した高精細写真とともにレポートします。
Day4では、どこまでもまっすぐ伸びる道が続く「サロベツ原野」、日本最北端の地「宗谷岬」などを巡りました。
日本海に沿ってどこまでも続くオロロンラインを走り、最果ての地までやって来た感動は、この旅のハイライトでした。
それでは、北海道を巡る絶景ツーリング紀行、Day4のはじまり はじまり
Day4の主な旅程
朝の出発
太陽が昇り、1日がはじまる。
昨日の夕景も素晴らしかったが、朝日に照らされるこの景色もまた美しい。
本日はここからさらに北を目指し、日本最北端の地を目指す。
いざ、最北の地へ
素晴らしい景色を見せてくれた「みさき台公園キャンプ場」を後にし、国道232号を北に向かって進むと、天塩町にたどり着く。
「道の駅てしお」で一息ついたら、再出発だ。
ここから国道232号を離れ、天塩と稚内をつなぐ道道106号に移る。オロロンラインの最北端区間を担う約68kmの道のりがここから始まる。
サロベツ原野
日本海に沿って広がっている、200平方kmもの広大な湿原がサロベツ原野だ。2005年11月8日には、湿地の保存に関する国際条約「ラムサール条約」に登録されていて、まさに手つかずの大自然が広がる。
ここを走るのが道道106号で、天塩町から北上していくとまず目につくのが、オトンルイ風力発電所。
オトンルイ風力発電所
全28基もの巨大な風車群が立ち並ぶその姿は、圧巻の一言。高さ約100メートルもの風車が3.1キロに渡って一直線に連なっている。
下の写真は遠くから撮影した1枚だが、ここからでも形がはっきりとわかるほどの大きさ。
近づいて見上げて見ると、実際かなりの大きさなのがわかる。青い空と緑の草原を背景に、風車の白色が見事に映える。
これだけ巨大な人工物にも関わらず、自然の中にうまく溶け込み良い景観を生んでいるのも面白い。
ちなみに、オトンルイとはアイヌ語で「浜にある道」という意味だそうだ。
北緯45度通過点 モニュメント
ちょうど北半球の中間点の北緯45度が横切る場所に設置されているのが、このモニュメント。
これ以外に特に何があるというわけでもないが、ライダーならここで記念写真を撮るのが北海道ツーリングの定番だろう。好天に恵まれれば、海越しに利尻富士を望むことができる。
浜里パーキングシェルターを超えたあたりからは、視界がさらに一層開けてくる。
道道106号線
豊富町以北の区間からは電柱が1本も無い道になり、広大な原野の中を一直線に進んで行く。
地平線に向かってまっすぐ走る喜びや、最果ての地までやってきた達成感などに胸が熱くなる。
間違いなく、北海道でしか味わえない絶景だ。
海岸沿いを走っているため、時折カモメと並走することができた。
ちなみに、道道106号サロベツ原野は「絶景ロード100選」に選出されている、指折りの絶景ロードだ。道路情報やアクセス、見どころに関する詳細情報は以下の記事で確認できる。
サロベツ湿原
一時道道106号を離れ、道道444号を東進してサロベツ湿原センターへ向かう。平原の中を貫く直線路を進んで行く。
サロベツ原野を蛇行しながら流れるサロベツ川を横切っていく。
サロベツ湿原センターは、湿原内を散策できる木道や、レストハウスなどを備えている。
館内では、湿原の成り立ちやそこに生息する動物や花々などに関して、写真やパネル等の資料が展示されている。
実際に湿原内を散策してみる。自然に調和した木道を歩いていくと、湿原の魅力を手軽に感じることができる。
利尻富士
道道106号へと戻り、北上を再開する。牧草地に麦わらロールが転がっていて、牧歌的な雰囲気が漂う。
サロベツ原野駐車公園にバイクを停めて、利尻富士の美しい姿をじっくりと眺めてみる。
稚内
抜海港に近づくと、稚内半島の姿を視界に捉えることができる。
ノシャップ岬
日本海に突き出した先にあるのがノシャップ岬。晴れた日には利尻島、礼文島が望める。
たくさんのウミネコがいて、岬らしい眺めが楽しめる。
横に目を移すと、赤と白のストライプが特徴的な稚内灯台がそびえている。雪の日でも視認しやすいように、このような目立つ色になっているそうだ。雪国ならではの事情で面白い。
稚内港北防波堤ドーム
稚内港北防波堤ドームもライダーにとっては馴染みの深い場所の一つ。かつては野宿する旅人も多かったようだが、いまでは野営禁止となっている。
宗谷
市街地を後にして、一般人が行ける日本最北端の地である宗谷岬を訪れる。
宗谷岬
日本の最北まで来た証に、このモニュメントの前で記念写真を撮るのが定番。
シェルロード
近年、宗谷エリアの新名所として人気を集めているのが、宗谷丘陵の中を走るシェルロード。白い道という非日常的な眺めが写真映えすることもあり、SNSで話題を呼んでいる。
もともとは、稚内市職員のアイデアで、宗谷牧場の未舗装路にホタテの貝殻を砕いて敷き詰めたのが発端。ライダーを中心に訪れる人たちにその光景が話題になり、観光スポットとなった。
さるふつ公園キャンプ場
オホーツク海に沿ってのびる国道238号(通称オホーツクライン)を南下してほどなくすると、道の駅さるふつ公園がある。温泉施設やホテル、レストラン、キャンプ場が併設されていて、休憩や寝泊りにちょうどよい。
キャンプ場では、だだっ広い芝地に自由にテントを張れて、開放的な気分が味わえる。
夕日で空の色が変わっていく中、キャンプ飯を自炊して夕食をとった。今夜もお手軽なショートパスタだ。
ちなみにこのクッカーがかなり優秀で、キャンツーに行くときはいつもこれで調理しています。 信頼・安心の国内メーカー「snow peak」製の定番品で、コスパも最高ですよ。
温泉に浸かってここまでの旅の疲れを癒し、夜はぐっすりと眠ることができた。
Day4 の走行距離 : 214km