2021年8月、九州の絶景をバイクツーリングで巡る7日間の旅に出ました。九州一の絶景「阿蘇」や日本一活発な活火山「桜島」、神話の舞台「高千穂」など、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を巡ることができました。そんな一生忘れられない感動の連続を、デジタル一眼で撮影した高精細な写真とともにレポートしていきます。ツーリング・ドライブの企画にお役立てください。
Day4では、熊本県の「天草」や長崎県の「島原・雲仙」を巡ります。
九州グルメでは、とんこつラーメンと旨い海鮮丼、そして油淋鶏を食べます(超オススメ店を紹介)。
それでは、僕の地元九州を巡る絶景ツーリングDay4をはじめましょう。
主な旅程
天草諸島→島原半島→雲仙普賢岳→熊本市
朝食はとんこつラーメンで
4日目、本日も快晴です。前日に野営した宮崎県えびの市から、熊本県の天草諸島へと向かいます。
100kmぐらい距離があるので、高速(九州縦貫自動車道)を使って一気にワープしましょう。
途中、お腹が空いたので朝食をとることにします。
人吉SAにある「人吉亭」で熊本とんこつラーメンです。スタンダードな熊本ラーメンで、シンプルに旨いですね。税込760円とコスパもいいです。
「朝食でラーメン!?」と思われるかもしれませんね。僕もそう思いました笑 けど、いい匂いにつられて、気づいたらラーメンを注文してました。
久しぶりに本場のとんこつラーメンを目の前にして、思わず九州人の血が騒いだのでしょう。
朝からとんこつとにんにくの匂いを漂わせながら、走り出します。まあ、ソロツーだから問題ないんですけどね。
天草パールラインを走る
天草(あまくさ)に到着しました。
大小120余の島々が浮かぶ天草諸島に架かる5つの橋は、「天草五橋(あまくさごきょう)」と呼ばれます。
3号橋(中の橋)からの眺めはこんな感じ。海上にかかる橋の向こうには、雲仙普賢岳が見えます。
天気もよくて最高の眺めですね!
この五橋を渡るルートは、別名「天草パールライン」と呼ばれ、絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は、以下の関連記事からチェックできますよ。
橋の眺めだけで驚くのはまだ早いですよ。さらなる絶景を求めて、展望台へと向かいます。
高舞登山から数多の島々を眺める
やって来たのは、「高舞登山展望台(たかぶとやまてんぼうだい)」。
ここからは、天草諸島に浮かぶ数多の島々を一望することができますよ。
まさに絶景。素晴らしい眺めですね。天草五橋と複雑に入り組んだ湾を一度に展望できます。
狭い道を上った後、展望台までは駐車場から少し歩きますが、この景色は必見ですね。
天草半島を駆ける
天草の景色をのんびりと楽しみながら、ゆっくりと道を進んで行きます。
稲を収穫している様子です。小さなコンバインに傘を立てて、日差しを防いでいる光景が牧歌的です。
田んぼの向こうには、ゴツゴツとした岩肌むき出しの山が見えますね。
さらに進んでいると、気になる山を発見しましたよ。
一部山体が崩壊してますが、見事な円錐形。天草富士の高杢島(たかもくじま)です。手前には何かの像のようなものがありますが、こちらもだいぶ崩壊している様子。
ついでに、道沿いの天草空港にも立ち寄ってみました。
中央のモニュメントが何かはわかりませんでしたが、木々の緑と空の青が美しいです。
ところで、天草と言えばキリシタンを率いた天草四郎が有名ですが、そんな天草らしい光景も見られます。
「天草四郎乗船之地」にある十字架と石碑です。道を走っていると、突然ポツンと現れます。
小休止。十字架の近くにバイクを停めて、海をボーっと眺めます。
さて、天草半島を走り回ってお腹が空いてきたので、昼食タイムにしましょう。せっかく天草に来たので、海の幸を食べたい気分ですね。
ということで、地元食材を使った旨い海鮮丼をいただきますよ(オススメ店を紹介)。
海の幸!昼食は旨い海鮮丼で
やって来たのは、道の駅「天草市イルカセンター」2階にある「天草漁協レストラン」。
地元の二江(ふたえ)で水揚げされた海の幸を中心に、天草の魚介をいただけます。オーダーしたのは「二江丼」。
地元の素潜り漁師が採ったクロメ入りの海鮮丼。味噌汁、小鉢、漬物もついて税込1,200円と高コスパです。
味は当然、旨いです! カンパチと鯛の刺身だったと思いますが、ネタが新鮮なので身がよく締まってるんですよ。そこらへんの魚とは食感が全然違い、噛めばギュッと弾力があるんですよ。
磯の香りがしてネバネバするクロメとの相性も抜群で、白身ですが淡泊な感じはなく、今まで食べた海鮮丼の中で一番旨かったですね。
ちなみに、ここではイルカウォッチもできますよ。
お腹も満たされたところで、フェリーに乗って対岸の島原半島を目指しましょう。
島鉄フェリーで島原半島に渡る
島鉄フェリーにバイクで乗船します。鬼池港(おにいけこう)発、口之津港(くちのつこう)行きです。
鬼池港には天草四郎の銅像がありました。ちなみに、天草四郎と言えばイケメン説が有名ですよね。気になる人は現地で確かめてみてくださいね。
乗船時間は約30分。船内のテレビを見ながら涼んでいたら、徐々に島原半島が近づいてきましたよ。
海上を横切っていくボートの向こうに、雲仙の段々畑が見えますね。普通の畑と違って、赤っぽく見える濃い色が特徴的ですよね。
その秘密については、島に上陸してから迫りますよ。どんな理由があると思いますか? あなたも考えてみてくださいね。
しばらくして、口之津港に到着しました。
雲仙の段々畑(棚畑)を眺める
先ほど船上から見ていた、雲仙の段々畑(棚畑)を実際に見に行ってみることにしましょう。国道389号から外れて、広域農道「雲仙グリーンロード」を進みます。
段々畑を見渡せるポイントまでやって来ました。
平地の少ない斜面で、なんとか収量を上げようと工夫したヒトの知恵が見てとれますね。
さらに進むと、絶景ポイントの棚畑展望台があります。
雲仙の赤い段々畑を一望できる、絶好の展望スポットです。
展望台に上った瞬間、景色が素晴らしすぎて思わず感嘆の声が漏れてしまいます。
ここで、先ほどの疑問の答え合わせ。この赤く見える土は、雲仙の火山灰で形成された土壌だそうです。火山と人々の暮らしが密接に結びついていることがわかり、面白いですよね。
ちなみに、ここで作られるじゃがいもの生産量は、北海道に次ぐ国内第2位とのこと。
さて、国道に戻って雲仙普賢岳を目指して走ります。
国道沿いには温泉街があり、名物の「雲仙地獄」※を眺めます。
プシューと勢いよく吹き出す蒸気と、強い硫黄の香りはまさに地獄にふさわしい光景です。
※2021年9月現在、8月豪雨による被害で立ち入り禁止となっています
雲仙普賢岳(仁田峠)を走る
雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)の南麓にある「仁田峠循環道路」を走ります。島原半島を一望できる展望のよい絶景ロードです。
この道は絶景ロード100選に選出されています。詳しい情報は、以下の関連記事からチェックできますよ。
元有料道路で、いまは無料道路になっていますが、入口で100円の協力金を求められますよ。
途中は展望が開けませんが、第二展望台付近で素晴らしい眺めが待っています。
この絶景です! 北側に普賢岳を望み、圧倒的なスケール感の平成新山が目の前に迫ります。平成新山は、1991年の大火砕流の発生源になった火山です。
段々畑の赤土のように、火山には大きな恵みがありますが、同時に恐ろしさもあることを忘れてはいけませんね。
左回り一方通行の循環道路を走り終えたら、「ドラゴンロード」を走ってみます。
連続ヘアピンがライダー心をくすぐる道ですね。
名前のとおり、まるで龍が体をくねらせているかのような道です。
さて、ある程度走り回ったので、雲仙を後にします。
有明フェリーに乗って、多比良港(たいらこう)から熊本県の長州港(ながすこう)へと向かいます。
熊本市内でホテル泊
熊本に着いたら市内まで移動して、本日はホテル泊です(チサンイン 熊本御幸笛田)。
晴れだったのでキャンプでもよかったのですが、本日はフェリー移動もあり到着時間がよめなかったので、流れでホテル泊としました。
明日は、九州一の絶景「阿蘇」を巡ります。天気も晴れの予報で、間違いなくこの旅のハイライトになる予感がしますね…!
(実際そうなったので、Day5(次の記事)は必見です)
その後、疲れてたのか、晩酌の一杯ですぐに寝落ちしてしまいました。
Day4の走行距離 : 306km