2020年夏、北海道の絶景をバイクで巡る9日間の旅に出ました。日本海沿いのシーサイドライン、野性味あふれる道東の道など、ライダーなら一度は走りたい絶景ロードの数々を走破。そんな感動体験を、一眼で撮影した高精細写真とともにレポートします。
旅のはじまりとなるDay1では北海道に上陸し、高速コーナーが続くワインディングの「日勝峠」、十勝豚丼で有名な帯広市内などを巡りました。
日勝峠の展望台からは、十勝平野を見下ろす絶景を眺めることに成功。もちろん、美味しい北のグルメも忘れません。帯広の名店で本場の「十勝豚丼」を堪能しましたよ。
それでは、北海道を巡る絶景ツーリング紀行、はじまり はじまり
Day1の主な旅程
旅のはじまり!
北海道ツーリングの旅が幕を開ける。
「まもなく当船は、苫小牧港に到着します」
待ちに待った船内アナウンスが流れた。2020年7月下旬、僕にとって初めての北海道ツーリングが始まる。
午前11時、仙台発フェリー「きたかみ」は予定通り苫小牧港に入港。同乗していた20~30台のバイクが一斉に下船していく。
はやる気持ちを押さえ、同士たちの勇姿を見送った後、いよいよ僕の出番がきた。愛車とともに北の大地に上陸する。
仙台港から約16時間、東京の自宅から丸1日かけてやってきたかと思うと、とても感慨深い。
いま、9日間にわたって北の大地を駆け巡る旅がはじまる。
今回のロングツーリングでは、ENDURISTANの定番商品で積載システムを組んでみました。積載スペースの少ないネイキッドタイプでも使いやすい工具いらずの防水バッグです。
これらに加えて、ボディにはKriegaのバックパックを背負っています。カメラや雨具、貴重品などを収納しています。肩が疲れない専用設計なので、今回のロングツーリングにぴったりです。
2020北海道ツーリング旅
スタートが昼時と遅いため、初日の走行距離は控えめに設定。day1の目的地とToDoは大きく以下の3つ。
- 日勝峠
- 帯広で豚丼ランチ
- 上士幌町でキャンプ
苫小牧港から帯広方面へ向けて西へと進みだすと、早速北海道を体感する。広大な大地にひたすら続く直線道路。信号機が全くないので、ノンストップでひたすら巡行できる。都内では決して味わえない、走り続けることの喜びを体感。
日高町を走る
門別競馬場で放牧馬を見る
国道235号を日高町方面へ走っていると、道路脇に「門別競馬場」の看板を発見。放牧されている競走馬をぱちり。
そのまま国道235号を少し進んだら、交差点を左折して国道237号へと入る。道の途中、気になる建物を発見。よく見るとBUS(バス)の文字がある。どうやらバス停のようだ。雪国らしく、冬の寒さをしのげるようなつくりになっているのが面白い。
ローカル路線なのでやはり運行本数は少ない。バス車両も見てみたかったが、残念ながらタイミングが合わないので先を急ぐ。
沙流川沿いを北上する
国道237号沿いには沙流川(さるがわ)が走っていて、緩やかな河川の蛇行に沿った気持ちのよい道を北上していく。
額平橋付近では、沙流川と額平川の合流がつくりだすダイナミックな風景が見渡せる。
ゆったりとした河川の流れが、北海道らしさを感じさせる。ちなみに、2004年に国土交通省が行った全国一級河川の水質調査では、この沙流川が1位に選ばれているそうだ。
道の駅樹海ロード日高で小休止
分岐に至り、国道237号から国道274号へとうつると、「道の駅 樹海ロード日高」が見える。ここまでノンストップで走ってきたため小休止。ライダーも何人か見かけた。僕と同じでこれから日勝峠に向かうのだろうか。
直売所では旬の野菜が並べられていた。ズッキーニってこんなに大きいのか! しかも100円と安い。
道の駅樹海ロード日高のアクセス情報
道の駅樹海ロードの地図(マップ)とアクセス情報は以下のとおり。
日勝峠を走る
緩やかなワインディングで走りやすい
国道274号を進むと日勝峠に至る。日高町側から緩やかなカーブを上っていく。道幅が広くて路面もきれいでとても走りやすい。
高速コーナーが連続する峠道で、気づけばスピードが出ているので自制心が必要。時速100kmオーバーで周りをぶっちぎっていくクルマもいた。
あっという間に標高1023mの峠に到着。峠付近では若干の霧が出ていたが、視界は悪くない。が、写真奥に見えるトンネルを超えると、景色が一変する。峠の向こうの清水町側は、まさに濃霧だった。
遠くから対向車が来ているかどうかわからない。トンネルを抜けてすぐ左側にスペースがあるのですかさず駐車したが、けっこう傾斜がきついので注意。
展望台から一望する十勝平野は絶景!
ペースを落として安全第一でゆっくり進む。下りはヘアピンカーブもあり、走りごたえのある峠道だ。日勝峠は道もさることながら、展望も素晴らしい。
峠から少し下った場所にある展望台からは、十勝平野を眼下に一望できる。
ちょうど霧が少し晴れてきたタイミングで展望台から撮影。北海道らしい大規模な農園と網の目状に整理された畑のコントラストが、雄大かつ繊細な風景をつくっていて、感動をもたらしてくれる。
ちなみに、展望台の駐車場ではパトカーに切符を切られているクルマがいたが、おそらくさきほどの爆走車だろう。思わずスピードを出したくなる道だが、取り締まりもあるので、ライダーの皆も気を付けてほしい。
日勝峠のアクセス情報
帯広市内で豚丼ランチを食べる
国道274号から道道55号に入ると、田園地帯を貫くストレート道が目の前に広がる。ひたすらまっすぐな道を楽しみ、国道38号に入り帯広市内を目指す。
帯広といったら、やっぱり豚丼!
帯広の名店「十勝豚丼いっぴん 帯広本店」へ
厚みがあって脂が乗った豚肉がジューシー。甘い脂身が疲れた体に染みる。甘辛いたれの味付けもちょうどよい。多めのたれがご飯に染みて、ご飯がどんどん進む。
この時すでに16時ごろ。だいぶ遅めのランチを終えて、日が暮れる前に今日の宿泊地へと急ぐ。
十勝豚丼いっぴん 帯広本店のアクセス情報
上士幌航空公園キャンプ場に宿泊
北海道ツーリングはキャンプツーリングで
やっぱり北海道ツーリングといえばキャンツー。
今宵の宿泊地「上士幌航空公園キャンプ場」を目指す。国道241号を北上している途中、土砂降りの雨に打たれる。スコールかと言わんばかりの大粒の雨で、カッパを着込む間に服が濡れてしまった。
そうこうしているうちに無事キャンプ場に到着。曇っているけど雨は降っていない。休日ということもあって、結構にぎわっている。
やっぱりキャンプツーリングは自然に直接触れられて気持ちよい。MT-07は積載性が弱点の一つだが、テントなどたくさんの荷物の積載を可能としているのが、ENDURISTANの優秀な積載システム。
上士幌航空公園キャンプ場の基本情報
サイトへの乗り入れはできないが、トイレ炊事場等の設備は整っている。芝地のフリーサイトで敷地も広い。これで1泊500円なのだからやはり格安。
ちなみに、チェックイン/チェックアウトがないのもうれしいポイント。苫小牧港からは約220kmとほどよい位置にあって都合がよい。
16時頃に食べた豚丼でお腹は満たされていたので、キャンプ場での夕食は簡単なものに。
今日のキャンプ飯は、お手軽トマトスープパスタ。ショートパスタを茹でて、カップスープの素を入れるだけの超簡単レシピ。塩とブラックペッパーで味を足せば、これだけで結構いける。
ちなみにこのクッカーがかなり優秀で、キャンツーに行くときはいつもこれで調理しています。 信頼・安心の国内メーカー「snow peak」製の定番品で、コスパも最高ですよ。
上士幌航空公園キャンプ場のアクセス情報
残念ながら星空をながめることはできなかったが、20度前後の気温で心地よく夜を過ごすことができた。
Day1 の走行距離 : 250km
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